第4話 〜準備〜
うーん。一本杉って、どこにあるのだろうか?後、あれは俺に言ったのか、フードの女に言ったのか、分からないな。
「わん!」
そんな事を、考えてると俺の隣から犬の鳴き声がした。隣を見てみると、そこには、犬がいた。
「グハッ!! 何だこの犬……可愛すぎる! 」
体は小さいのに、横に体がデカい。しかも毛はふわふわ……、そして黒と白の毛が両方生えてる……可愛すぎるわ!
いや待てよ、冷戦に考えてみろ、何でこの犬はここに居るんだ?
さっきまで、魔物がいっぱいいたところだぞ?
「わんわん!」
「うん! 可愛いからそんな事どうでもいいわ!」
「アイチさーーん!」
そんな事を言ってると、モモさんの声が聞こえてきて、後ろを向いた瞬間モモさんに抱きつかれた。
「ぶは!」
モモさんの、柔らかいとこが当たっております。
一言で言います。転生して、良かったぁぁ!
「あっ! ごめんなさい! 嬉しくて、つい抱きついてしまいました……」
「いや、全然いいですよ。逆に、もっと抱き着いてくれて、欲しいですね!」
「お取り込み中、失礼します」
そんな事を、言ってるとギルド職員の声が聞こえてきた、しかも、周りから話し声がいっぱい聞こえる。
周りを、見てみると冒険者や、ギルド職員の人達でいっぱいだった。
犬と、モモさんのおっぱいで、頭がいっぱいで気付かなかったわ!
「ワタナベアイチ様。貴方は、今回の緊急クエストで職業が《リトル》にもかかわらず、レベル100以上のモンスター1000体を倒し、魔王軍幹部《同族食い》を退ける、偉業を成し遂げました。その、働きに応じてギルドで、賞金の贈呈、勲章を与えます。夕方6時に、ギルドに来てください」
あのモンスター達って、レベル100だったの!? しかも、魔王軍幹部って……まさか楓じゃないよな……?
「分かりました」
俺が、返答をすると、ギルドの職員達は俺が殺したモンスターのドロップ品などを拾いに行った。
今度は、俺の目の前に冒険者が集まってきた。
「冒険者を、代表して言わせてもらう。
アイチ、この街を守ってくれてありがとう!
お前が、居なかったらこの街は滅んでいたよ。本当に、ありがとう」
「そんな事、言われると照れるから、やめてくれ。しかも、俺は何であんな強力な魔法を、出せたのか分からないしな」
「え!? お前知らないのか!? リトルの最大の特徴、1/1億の確率で魔法の威力が1億倍になるんだぞ!?」
「そんな話、ギルドの職員の人から聞いたことが……ハッ!」
そうだ! 最大の特徴を聞くのが嫌だったから、逃げたんだった!
でも1/1億を当てられたのは多分俺のスキルのおかげだろうな。
そう考えると、俺のスキルと職業の相性は最高だな。
「まぁ、お前のおかけでこの街は守れたし一件落着だな!じゃあ、そうゆうことで俺達は飲みながらギルドで待ってるぜ」
そう言うと冒険者達は、早足で街に行こうとしている。
「待て待てお前ら。俺は、忘れないぞ?
お前らが、俺が居るのに気付いてるのにも、関わらず魔法を撃ったことを!」
「もう終わったことじゃねぇか。もう忘れようぜ?」
「忘れられる訳ないだろ! だが、この条件を呑んだら許してやるよ」
「条件ってなんだ?」
周りの、冒険者達が息を飲んでいる。
俺は、今までいい子ぶってたがこれからは本性を出すぜ?
「男冒険者達だけ、俺の周りに来い! 女冒険者は、離れていてくれ」
俺がそう言うと、冒険者達は不思議に俺の言うことを聞いてくれた。
「お前ら、絶対に声に出すなよ?」
俺は、男冒険者達に作戦を伝えた。
「「俺達は、今からお前を心の友にするぜ!」」
何こいつら、息ぴったりじゃん!
でもこの作戦が成功するか、どうかは俺次第ってとこだな。
「よしっ!お前ら怪しまれず街に行って支度してこい! 作戦開始!」
男冒険者達は、一斉に頷いた。
「ちょっと、俺用事思い出したぜ! ちょっくら街に行ってくるぅぅ!」
「俺も、用事思い出したぁぁ!」
「俺も!」
そう言い、男冒険者達は目の色変えて一斉に去っていた。……バカ怪しいじゃねぇか!
ほら! 女冒険者達が怪しんで、こっち見てるじゃん!
「アイチさん、男冒険者達があんなに目の色を変えて街の方に行くなんて、なんて言ったんですか?」
やばいぞ!? ここで、俺が下手な事を言えばモモさんに怪しまれる。
そうなれば、この作戦は失敗するかもしれない……。
だが俺は、男の浪漫に賭けてこの作戦を成功させなければ……!!
「モモさんだけに教えるけど、あいつらには
裸で街を1周するのが嫌だったら俺に貢げって言ったんだよ」
咄嗟に浮かんだ言葉だったが、信じてくれてるか?
「えへへ、私だけに教えてくれる?」
「ん? モモさんどうしたの? 下向いて独り言喋って?」
「ちょっと私、処理してきます……」
「あれ? モモーどこ行くのー! ちょっと待ってー!」
そう言うとモモさんは、よろよろ歩いて街の方に行ってしまった。
他の、冒険者達もモモさんを追いかけて行ってしまった。
処理とは、どういうことだろう? まさか怪しまれたか?
「ふー。俺は、ギルドに先に行ってあいつらの帰りを待つか。あれ? そういえばあの犬はどこいった?」
「わん!」
「あっ! 居た。お前バックなんて持って来て、どうしたんだよ? もしかしてこのバックをくれるのか?」
「わん!」
犬が持ってきたのは、肩にかけるバッグだった。
俺が、そのバックを持とうとすると犬がバックの中に入った。
「お前、そういうことか。分かった。一緒にギルドにいくか」
「わんわん!」
俺がそう言うと、犬がバックから顔を出した。クッソ可愛いじゃん……!
「だけど、お前の飼い主を早く見つけないとな。それまでお前の名前は、ミケランだ!」
我ながら、いい名前だ!
「わんわんわんわんわん!!!!」
「何だ?そんなに形相を変えて鳴くなんて、そんなに嬉しいのか!? よかったよかった」
それから俺とミケランは、ギルドに行った。
内容は薄いけど、次話はストーリが進みます……多分! それにしてもモモが言った処理とは何のことでしょうね?
ヒントは……ヒロイン達はほとんど変態です。あれ? 最大のヒントじゃね?
by変態の犬三郎