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第2話 〜何でお前がここに!?〜

「それでですね、リトルにはもう一つ凄い特徴があるんですけど、最後の特徴が凄いんですよね」


凄い特徴? 絶対に最悪の特徴だろ! そんなものは聞きたくな。

それよりトイレはどこだろう? もう目に涙が溜まってきた。


「あのー、トイレはどこにありますか?」


「トイレはあそこの角を曲がった所にありますよ。先にトイレに行かれますか?」


「はい、先にトイレに行ってきます……」


はぁー。情けないな、涙が我慢出来ずに出てきたよ……。皆が見てる時に泣くなんてカッコ悪い。

早くトイレに行って泣こ……。そして俺はトイレに早歩きで行った。


「俺達……笑いすぎたな」


「そうだな、あいつがトイレから出てきたら酒でも奢ってやるか」


さっき仮眠室から出る時、やたらとドアが重いなと思っていたが、俺のステイタスのせいだったのか。

今もトイレのドアを開けたがすごい重い……。


「これで俺はどうすれば魔王を倒せばいいんだ! これじゃ願いが叶えられない……!」


「泣かないでよ愛地君〜」


服のポケットの中からチャラ神の声後聞えた。えっ!?何でチャラ神の声が聞こえるんだ?!


「さっき渡した緑の石があるでしょ? その石から喋ってるんだよ〜」


ポケットから緑色の石を出すと緑色の石が光っていた。これに話しかければ良いんだな?


「すぅーー。毎回言うが俺の心の声を聞くなよ!? しかもその口調だと俺の泣いてる所見ただろ!?

俺せっかく誰にも泣いてる所見せまいとトイレにきたけど意味ないじゃねぇか!?」


俺は何故か疲れてもないのにハァハァと息が上がってしまった。


「まぁまぁその話はどうでも良いけど、そのステイタスじゃ生きていくのが大変だからね。神の慈悲として良い物をあげるよ?」


「どうでも良くないからな!」


良い物ってなんだろうか……まさかチート武器とかか? それだったら嬉しいけど、チャラ神に限ってそれは無いな。


「今そっちに送ったから、もう少しで僕からのプレゼントが届くと思うよ」


「……ってゆうかどうやってその、プレゼントは送られくるんだ?」


あれ? 洋式トイレから凄い音がしてきた……プレゼントがトイレから出てくるってそんな事は無いよな?


「良く当たったね!」


「嘘だろ!?」


「ドバンッ!」


全身がびしょびしょになってしまった。


「何でトイレを使うんだよ!? そのせいでびしょびしょになっちゃったじゃねぇか!? お前なんでこんな事し……もしかしたら、また俺のスキルのせいなのか?」


「いや違うよ、僕がわざとやったんだ」


「簡単に言うと死ねよ! 」


「まぁまぁ落ち着いて、それより僕からのプレゼントはあるでしょ?」


そうだったプレゼントはどこだ?

地面を見ると俺の足下にブレスレットが落ちていた。

赤い石が付いているブレスレットだ。


「プレゼントって、このブレスレットか?」


「そうだよー。そのブレスレットは世界に一つしかない物だからね大事にしてよ」


「ああ分かった。……って結局このブレスレットは何なの?」


「そのブレスレットを着けると、一般男性と同じ力のステイタスになる、魔法のブレスレットだよ〜」


「えっ!? 本当か!? マジで有難う! 本当に助かるよ」


「そんなに感謝されると、照れるな〜」


いやー、これで不自由なく生きれる。

……あれ? 待てよ、そもそも何で俺は外れハイ・ヒューマンになってるんだ?


「おいチャラ神。俺は何で外れハイ・ヒューマンになってるんだ?」


「ぼ、僕は何もしらないないよ!?」


何こいつ怪しい!?


「チャラ神。正直に言ってみろ、正直に言ったら俺、絶対に怒らないから」


「本当に!? はい、僕の手違いで外れハイ・ヒューマンになっちゃいました〜。ごめんちゃい」


うんうん。手違いなら仕方がないよね……。

うん、こいつに今度会う時ぶっ殺そう。


「愛地君、凄い怒ってるじゃん!? 殺すって僕は神様だからね!? 」


「いや、俺全然怒ってないし! 今度お前に会った時、ボコボコに殴ってやろうって思ってないし!」


「本当に? 安心したよ〜」


何かもう慣れたな。逆にこれで魔王を倒したら、俺むっちゃ凄くない? 何かやる気が湧いてきた!


「まぁでも、このブレスレットは本当にありがとう。色々助かったよ」


「色々って僕は、ブレスレットをあげただけなのにな〜」


「うるせぇ! 俺はもうトイレから出るよ、

困ったら電話かけるわ」


俺は、そう言い一方的に会話を止めて石をポケットに入れた。

ふぅー職員の人からリトルの特徴を聞かないとな。早く職員のところに行くか。

俺はトイレから出ると、さっき俺を笑っていた冒険者達が俺を哀れむ目で俺を見てきた。


「さっきは笑ってごめんな。トイレであんなに独り言を大きな声で言ってたり、トイレから出てきたと思ったらびしょびしょになって出てくるなんて……。

そんなの精神的にキツかったんだな。

俺達が力になれる事があったら何でも言ってくれ」



皆が、一斉に頭を下げてきた。

これはチャンスかもしれない。俺が魔王を倒すためには仲間の助けが必要だ。

この機を逃すわけにはいかないぜ。


「じゃあ許してあげるんで、俺とパーティ組んでください」


「「それは無理です」」


「即答!? 」


「まぁそれ以外で困ったことがあったら言ってくれ。じゃあ皆飲み直そうぜ〜!」



皆がまた酒を飲み始めた。まぁ、断られるのは予想通りって感じだな。

魔王を倒すためには、仲間が必要不可欠だ。

困ったな。


「あのう……私で良ければパーティ組みませんか?」


そう思っていると俺の服の袖を引っ張て誰が声をかけてきた。

後ろを振り向くと衝撃的な光景が写った。


「犬耳……族だと!? 生の犬耳族に出会えるとは! やばい凄い感動!」


「ハッ! す、すいません取り乱しました。私いえ、私なんかとパーティを組んでくれるんですか?」


「はい! 私は、モモ・ルノアールと申します。もし良かったら私とパーティを組みませんか?」


「組みます。いえ組ませてください!」


俺とパーティを組んでくれる人がいるなんて!

しかも可愛すぎる! 身長は低めで髪の毛はピンク色で、胸はちょっと小さいけど、顔が凄い可愛い!!


「えーー!! モモ、私達とパーティ組むんじゃなかったの?」


そんな事を考えてると、お姉さん達がモモさんに近寄ってきた。

本当はお姉さん達とパーティを組もうとしてたのかな?


「ごめんね。私はこの人組むよ」


「そっか。モモが言うなら仕方がないよね。

そこのハイ・ヒューマン君。

モモが可愛からって襲っちゃだめだよ?」


「襲ったりなんかしませんよ!」


正直、襲いたいがそれをしたら人生が終わるから止めておこう。


「じゃあ、頑張ってねモモ」


「早速モンスターを、倒しに行きましょうかアイチさん」


「あっ、ちょっと待っててください」


先に職業に就いておかないと。よしっ!登録完了。あっ、リトルの最後の特徴聞くの忘れてた。まっいいか。


「よし!じゃあ行きましょうか」


俺はモモさんとモンスターを狩り行く道中で、この世界の知識を色々教えてもらった。

倒したモンスターからはお金とアイテムが落ちるらしい。

強いモンスターを倒すと落ちるお金とアイテムもランクアップするそうだ。

あと、魔法とスキルを覚えるためには、スキルポイントが必要で、スキルポイントはレベルアップすると得られるらしい。

他にも色々と教わり、いつの間にか俺達はモンスターが出現する森に来た。


「モモさん、モンスターが居ましたよ!」


モンスターって、気持ち悪い見た目なんだな。モンスターまで、20m位離れてるのに、ここまでくさい、臭いが漂ってくる。


「あれは、コブリンって言って、弱いモンスターなのでアイチさんでも倒せますよ!」


「本当ですか? 早速倒してこよ!」


転生した時に剣が付いてきたからな。

武器が最初からあるのは助かるな。


「ゴブリンよ、俺の経験値となれーー!」


「ギューー!」


「ブハッ!」


コブリンに攻撃しようとしたら、こっちが反撃を受けてしまった……。

なにこれむっちゃ痛い! 死にそう。


「大丈夫ですか!?」


モモさんが俺に駆け寄ってくる途中で、俺に攻撃したゴブリンを、1発で倒し俺に近づいてきた。

何この人むっちゃ強いじゃん?!


「いや、大丈夫じゃないです」


「早くこの回復ポーションを飲んでください」


「あ、ありがとうございます」


なんだこのポーション、くっそ不味い!

ポーションってこんなに不味いんだ……。

おっ? でも体の痛みがひいてきた。これがポーションの力か!


「ありがとうございます。おかげで痛みが無くなりました」


「でも今ので、レベルアップしたはずですよ! 冒険者カード見たら分かると思いますよ」


今のでレベルアップするはずがないでしょ、と思いながら冒険者カードを見てみると俺レベルが2になっていた。

マジかよ!? 俺、反撃食らって瀕死になっただけだよ!?


「レベル2になったなら、初級魔法のファイアを覚えれるはずですよ。ファイアって言えば火が出てくるはずですよ。」


「本当ですか? よし!早速覚えてみよう」


えーと、確か、冒険者カードから覚えらるんだよな。

本当だ冒険者カードにファイアが覚えらると書いてある。

スキルポイントを1つ消費してと。よし! 覚えられた。


「早速使ってみよう! ファイア!!」


「あれ? なんにも出ない……もう一回 ファイア! あれ?! 全く火が出ないんですけど……」


「リトルは威力が10万/1になりますからね……多分目に見えないほど小さい火が出ているんでしょうね……。」


……フッ。魔王を倒せる気がしない!


「カン!カン!カン!カン!」


ん? 街方から鐘が鳴っている。なんだろうか?


「アイチさん、大変ですよ! 鐘を鳴らしてるって事は魔物が攻めてきたとゆうことです!

早く街に戻って加勢にいきましょう!」


「いや、俺が行っても意味がないと思うんですが」


「そんな冗談言って。アイチさんならモンスターを、蹴散らせるでしょ?」


俺がモンスターを蹴散らせる? 何を言っているんだろうか?

それとも、冗談なのか……まぁ今はそんな事はいいか。

モモさんは行く気満々だし、俺も行くとするか。


「ドスドスドスドス」


うん? 森の奥の方から大量の足音がするんだけど……、気のせいだよね!


「ドスドスドスドスドスドス!!」


森の奥の方から空に砂埃がいっぱい舞っている。えっ? 本当にモンスターがいっぱい来るの?


「キュイ?」


森から出てきたのは小さな角が生えた兎だった。何だただの兎か……安心した。


「「「「ブウォォォォォォォォ!」」」


「気のせいじゃなかった!? 大量のモンスターがこっちに向かって走ってきてるぅぅぅ!」


その後ろから出てきたのは大きい猪がいっぱいでてきた。

俺は勿論一目散に逃げた。そしたら俺の隣にモモさんが寄ってきた。


「モンスターがこっちから攻めてきてると、街の人達に教えてくるので、アイチさん街の門までモンスター引き寄せて下さい! 」


「え!? ちょっと待ってぇぇ! あれ? 何あの人一瞬で居なくなったんだけど!?」


後ろからの足音がすごい! 何だこの足音……! だが、俺は気になった。どれくらいの魔物が後ろにいるかを……


「後ろを見たら死ぬ、後ろを見たら死ぬ。

でも気になるから見るーーー!」


後ろにはモンスターがざっと1000匹以上は、いた。


「やっぱり見なきゃよかった!」


俺はそれから街の門まで全速力で走った。


「やった! 門が見えてきた。門の前に冒険者の皆がいる! おーーい、皆ーー助けてくれーー!!」


俺が手を振った瞬間、防壁の上から明るいものいっぱい飛んできた。

気のせいだろうか? 近くに光が来るにつれ、その正体が分かってきた。あれは魔法か? いや流石に気のせいだろう。


「気のいじゃなかったぁぁ!! ちょっと待って死ぬ死ぬーー!」


俺は思わず目を瞑った。


「うん? あれ? 俺死んでないじゃん!あの魔法はどうなったんだ?」


俺は自分が生きている事を確認し、周りがどうなったか後ろを見てみると魔物達が前を見たまま固まっていた。俺も前を見てみると……そこには巨人が居た。

もう一度だけ言おう俺の目の前に巨人が居た。多分、あの巨人が魔法を全て喰らったのだろう。だが、巨人はあの量の魔法を喰らって無傷だった。

あれ? 巨人がこっちに振り向いた。


「……あっ、ちょっとそこ通りますね」


俺はそう言い巨人の横を通ろうとするが、巨人がこっちをずっと見ている。


「よしっ! 逃げろぉぉぉ!!」


俺は、走って巨人から逃げようとするが巨人が俺に向かって腕を下ろしてきた。

あ、俺絶体絶命じゃん!?

今度こそ俺は、死を覚悟した。


《スキル『超幸運(スーパーラッキー)』が使用可能です。スキルを使用しますか?》


頭の中に声が聞こえた途端、巨人の動きが遅くなった。

何が起こったんだ?


「スキルを使用する? それより、この状況は何なんだ?」


《スキル使用を承諾しました。スキルを使用します。時間が戻ったら魔法を使用してください》


「いやいや! 疑問形だからね!? 俺は承諾してないから!?」


《時間の流れが元に戻ります。3、2、1、0》


巨人早さが元に戻ったーー!? よく分からんが魔法を出せば良いんだな!?


「ファイアー!」


俺の放った魔法は轟音と共に地面を抉り、周りに居た、巨人や、魔物を全て倒した。


「は? 今撃った魔法が俺の魔法?」


俺が呆然としていると、砂埃の中から1人の人影あった。


「ゲボッゲホッ! いや〜愛地、今の魔法の威力は驚いたよ。流石愛地だね!」


聞き慣れた声が、砂埃の中から聞こえてきた。砂埃が徐々に晴れてきて声の主が現れた。


「何で楓がここに居るんだ!? 」


「久しぶりだね、愛地!」


そこには笑っている、楓が居た。


いや〜、犬耳族って本当に可愛いですよね。

私は、猫耳族より、犬耳族の方が可愛いと思い、ヒロインの一人を犬耳族にしました。ただ……それだけ!

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