表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/27

第11話 〜あっ……やばい〜

「じゃあ、ザイザル君、愛地君また明日ね」


「じゃあ愛地ー!また明日ー」


「愛地さんと、ザイザルさんまた明日です」


「明日朝9時にお前達の部屋に来る。それまで何処に行っててもいいが、9時に部屋に居ないと殺すからな」


「お前が言うと本気で言ってる様にしか聞こえないから、怖いよ」


「私はいつも本当の事しか言わないけどな」


メルリンの言葉に寒気を感じつつ、楓達と別れた。

何故ならば男性陣と、女性陣で部屋が違うようなので、メルリンが先に俺達の部屋に案内しからだ。

しかし3人は、仲良くやれるだろうか?

そんな心配をよそに、ザイザルが話しかけてきた。


「いや〜名前を呼ばれるって良いものですね。

さっきまで、いないモノ扱いされていたのに……感動で涙が出そうです」


「そうだな。泣いてろ、泣いてろ」


「扱い酷くない!?」


ザイザルに茶々を入れつつ、俺達は部屋の中に入った。


「これは……普通の部屋ですね」


ザイザルが壁に掛かっていたランプに手を当てると、そのランプの中に青い炎が燃えだした。これは、世にいうマジックアイテムなのだろう。

流石にこれは何かってザイザルに聞いたら、

どんな反応をされるか怖いので、聞くのは止めた。

部屋の中を確認してみると、本当に普通の部屋だ。部屋は縦に長く。二段ベッドが1m感覚に10個程、両壁にある。

人が通れるのがやっとの隙間を歩き、一番奥のベットで寝る事にした。


「それにしても、この部屋には誰も寝てない様ですね。やはり、皆王都のホテルとかに泊まっているのでしょうか?」


ザイザルがベットに腰かかり話してきたので、俺もその隣の二段ベッドに腰を下ろし会話を続けた。


「メルリンが、俺達に配慮をしたのかも知れないぞ?」


「そうですかねぇ〜? でも、あの人は男を嫌っている風にしか見えないので敢えて、質素な部屋にしたかも知れないですよ?」


もっとザイザルと話したいが、もう体力の限界だ。瞼も重たいし、体に力が入らない……。


「あれ? アイチさん聞いてます?」


駄目だ……何も聞こえない。ザイザルの口だけが動いてるのが分かる。

そこで、俺の意識はなくなった。


「あー、駄目だこれ、座ったまま寝てる。

それはそうか、私達と違いステータスがバカ低いですからね……疲れたんでしょう」


ザイザルは、愛地をベットに倒れさせ毛布を掛け、自分もベットに横になり真上のベットを見た。


「今日1日は、本当に楽しかった。久しぶりに楽しい1日だった」


それを言葉を最後に、ザイザルも睡魔に襲われ寝てしまった。




「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛! やめろぉー! もう! やめてくれぇぇぇぇぇ!」


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い……駄目だもう……死にたい……やだ、もうもうあんな苦しみに耐えられない……。

そいつは、ナイフを持って俺の指を切った。

そして今も……指を再生しては、切り。再生しては切るを繰り返し、俺をいたぶっている。


「ほらほら〜。暴れないでぇ〜? やっぱり君をいたぶるのは楽しいいや! 最高の娯楽だよ!!」


そしてそいつは指を切るのをやめ、そして今度は……。


「やめろぉぉぉぉぉ!」


そこで俺は目を覚ました。


「指は大丈夫か!?」


俺は体に何も傷がついていないことを確認し、周りもを見て俺がベットの上に居ることに気づき、あれは悪夢だったと気づいた。


「ふわぁぁぁ〜。どうしたんですかアイチ様? 凄い汗をかいていますけど大丈夫ですか?」


俺の声で起きてしまったザイザルが、心配してきた。


「あ、ああ。大丈夫だ。凄い不気味な悪夢を見ていただけだ。起こして悪かったな」


「大丈夫ですよ。しかも、8時55分です。丁度いい時間に起きれたので大丈夫ですよ」


そう言いザイザルは、自分の首に掛けてある時計を見た。あんなにうるさい声で叫んだのに、怒っている様子もないので安心した。


「トントン。ガチャ。失礼する」


そんな中ドアの方から、ノック音が聞こえドアが開かれた。ドアを開いたのはメルリンだった。

しかも、メルリンの腕の中にはミケランがいた。


「この魔獣はお前らのだろ?」


「ああ。そうだが、何でミケランがお前と一緒にいるんだ?」


「こいつが、この施設内を歩き回っていてな。

魔獣なんて居たら冒険者達に狩られてしまうから、私が保護していたのだ」


メルリンが言っていることが本当だったら、俺とミケランは一緒に子の部屋には入ったのに、どうやってドアを開けたのだろう?

まぁ、俺のミケランは魔法も使えるしドアくらい開けられるだろう。


「それでだ、今日はお前達に施設内を案内しろと魔法騎士長様に言われている。

そのため今日はお前達に私が直々に、この施設を案内してやる。感謝しろ!」


「言い方がキツいなぁ〜」


ザイザルが渋い顔をして言った。


「最初は食堂に行く。早く準備しろ!」


準備と言っても、何も準備するものがないから俺達はそのままメルリンに付いていった。

途中人が複数居たが、見た目で冒険者だと分かった。

特にザイザル達とは何も喋らず、2分位だろうか? 見た目が同じ通路を歩いていたら、景色が一転し、ホテルのロビーみたいな感じのところに出た。

ロビーの中央にはでかい階段があり、外に行く出口だろうか? そこから外の明かりが漏れており、出口は検問所みたいになっている。


「この階段を登れば食堂だ。もうカエデ様達は食堂でお待ちなっている」


階段を登った先には食堂があった。

だが、その食堂はデカすぎた。何メートルあるのだろうか?

椅子と、テーブルは食堂の奥まで伸びており、座ろうと思えば1000以上は簡単に座れるだろう。

そして、屋台がいっぱいありあそこからご飯を買うのだろう。ロビーからでも分かったが、凄い美味しそうなによいが充満している。


「メルリン……1つ聞いていいか?」


「何だ?」


「ダイン前線の基地ってどんな形なの?」


「そうか。お前達はテレポートしてここに、きたんだったな。ダイン前線の基地は縦に800m。横に900mの大きな壁の中に、作られている」


驚きを隠せなかった。やはり、この世界は異世界! この世界に心が踊っている自分がいる。今まではそんなにワクワクしなかったが、メルリンの説明を見る聞いたら、ワクワクが止まらなかった。


「おーい! 愛地ー! こっちこっち!」


俺が楓が奥の方から手を振って呼んできた。

俺達は楓の方に歩いていき、楓達の前に座った。「何でそんなにニヤついてるんですか?」

とザイザルに言われたが、ザイザルには分からないだろうこの場所が心躍る場所だって事を。男が皆、夢に見る世界に居ると再確認したんだ。ニヤついてても仕方ないだろう。

そして、俺達はご飯を取ってきてここに後で集まるという形になった。

俺達はメルリンからお金を貰い、屋台にご飯を買いに行った。

俺とザイザル。楓と、桃さんと、小豆先輩という形でグールプになり別れた。


「やべーよ! ザイザル! 骨付き肉なんて初めてみた! 本当にあるもんなんだな!」


「騒がないでくださいアイチ様! 恥ずかしいじゃないですか!? しかも、骨付き肉を買おうとして!? そんなに大きい物朝から食べられる筈ないでしょ!?」


ザイザルに骨付き肉を買うのを、止められてガッカリした。


「それにしても、喉が乾いたな。おじちゃんそのジュース頂戴」


俺が選んだ飲み物は炭酸だろうか? 緑色で泡がたっているし、メロンみたいなによいがしてるからメロン味の炭酸だろう。

俺はおじいちゃんに200キュロスを渡した。


「毎度あり!」


飲んでみると、500リットル位だろうか?

それぐらいの容器に蓋が付いており、その蓋の穴からストローが刺してある普通のやつだ。俺はメロンソーダだと思う飲み物を飲んだ。


「うん……メロン味の炭酸だ! 普通においしいな……うん? あれ? 腹の調子が凄い悪くなってきた……あっ……やばい漏れる」


俺は手に持っていたジュースと、肩に乗っていたミケランを瞬速で地面に置き、生きていた中で1番早いスピードでトイレを探しに走った。


「アイチ様、飲み物なんて飲んでないで食べ物を早く買いますよ……ってあれ? いつの間にか居なくなってる? しかも、ミケランちゃんを置いて居なくなってるし……何処に行ったんですかね?」


「うぉぉぉぉぉ! やばい! もれるぅぅぅ!」


渡辺愛地はこの時まだ、知らなかった。

この飲み物が自分の今後に深く関わってる事を……。








微妙な感じで終わったな〜。ですが、このジュースで愛地の運命が変わりました。

桃さんとか、幸先生とか主要人物のサイドストーリーも書いてみたいな〜ってこの頃思うようになってきました。


byこの頃暑いと思う犬三郎

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ