プロローグ 〜俺ってなんて不幸なのだろう〜
「初めまして渡辺愛地さん」
心が癒される声がした。声が聞こえた所を見てみると超絶可愛い女の人が居た。
しかしここはどこだ?周りはお花畑で太陽が暖かい。俺はなんでこんな所にいるんだ?
「ここはどこだ?俺はなんでこんな所にいる!」
「ここは神の間で貴方は死んでここに来ました」
「何を言っているんだ? 俺は今ここに生きてるじゃないか」
「あー死んだ時の記憶が無いんですね」
死んだ時の記憶が無い?俺は今生きているじゃないか。
こいつは何を言っているんだ?
「まぁしょうがないですね。たまにある事ですし。じゃあ死ぬ前の事を体験してもらいましょう」
「お前さっきから何を言って……」
突然意識が朦朧としてきた……やばい意識がなくなりそう……。
「ふぁーもう朝か・・・・・」
俺の名前は渡辺愛地、東山高校2年生だ。
「母さんおはよー」
「早く準備しなさい! もう楓ちゃん外で待ってるわよ」
このケバイおばちゃんは、俺のお母さんの渡辺真理だ。
「マジで? 早くご飯食べないと!」
俺は楓を待たせる訳にはいけないと、ご飯をかけこみ玄関に行った。
「母さん行ってきまーす」
「行ってらっしゃい。気を付けてね〜」
外に出ると家の前には幼馴染みの山月楓がいた。楓の容姿は黒髪にショートカットをしている。胸はそこそこある。
「ごめん。楓遅くなった」
「本当だよー! 結構待ったんだからね!」
楓は頬を膨らませて怒ってきた。うん、可愛いね!
「罰として学校まで手を繋いで行くよ!」
「え!? 楓、それは恥ずかしいな」
「文句言わないの!」
楓が無理やり手を繋いできた。自分から手を繋いでおいて楓の顔が真っ赤になっている。手を繋ぐのが恥ずかしいのだろう。だが、手を繋いだからには手を離すのも変だと思い我慢して繋いでいるのだろう。
そして、その恥ずかしい気持ちは俺にも伝わって俺にも伝染し俺も凄い恥ずかしい。
「じゃ、じゃあ学校に行こうか」
それから俺と楓は、いつも調子を戻し、学校の話や昨日の夜ご飯の話をしながら学校に向かった。
「それでね、昨日の私の夜ご飯が驚きで、お味噌汁の中に生きてる蜘蛛が入っててね、食べたんだけど美味しかったんだー」
「それってたまたま生きてる蜘蛛が味噌汁中に入っていただけだよな!? それを食べるって……」
「でも美味しかったよ??」
楓は昔から味音痴だ。こういうのが度々ある。前は確かスズメだったな。
楓は精神も味覚も狂ってるから蜘蛛でもスズメでも食えるんだよな。
だが、何故か楓は毒がある物を食べても体が逆に健康になる体質がある。その謎は現在も医師が解明しようとしてるが、未だに謎らしい。
だが、その精神の異常さのせいで、楓は学校で一人ぼっちだからな、幼馴染みの俺が守ってやらないと。
「愛地ー、ぼーーっとしてどうしたの?」
「あっ、ごめんごめんちょっと考えごとだ」
「悩みがあったら言ってね何でも聞くよ?」
楓は狂っているとはいえ、普段は普通の女の子なんだよな〜。顔もいいし、性格も優しいし、精神が狂ってなかったら普通はモテモテなんだろうな。
「ドスッ」
「痛っ! 」
「楓、大丈夫!? 怪我はない?」
後ろから走ってきた女の子がぶつかってきた。そのせいで楓が尻餅をついてしまった。あの制服はうちの高校だな……謝りもせずどっか行くなんて非常識な女だ。
「大丈夫、ちょっとお尻をぶつけちゃっただけだよ」
あれ? パンツが見える。クマさんの絵柄がついているパンツだ……。可愛いと思う気持ちと、そそるようなパンツを履いて欲しいと思う気持ちがある。
何この複雑な気持ち。でも可愛いから別にいいか。
「立てる?」
俺は楓に手を差し伸べた。
「ありがとう。よいしょっと! 気を取り直して学校へ向かおう!」
そして、楓はそのまま俺と手を繋ぎまたがっに向かった。
それから歩いて行き3分ぐらいで、学校に着いた。校門の傍を見ると渚小豆先輩がいた。
小豆先輩は東山高校3年生で東山高校の生徒会長だ。容姿は黒髪に肩の下まである長い髪。。勉強もできるし、可愛いし、おっぱいでかいし完璧美少女だ。
「小豆先輩おはようございます」
「やぁ、愛地君おはよう今日も楓さんと登校かい?楓さんと手を繋いで登校とは、ラブラブだね〜」
俺達に手を振りながら挨拶してきた小豆先輩。
だが。小豆先輩が誰かの男性に手を振るという事は、その男と仲がという事である。
何故ならば小豆先輩は、他人とそんなに親しくは絶対に喋らない。絶対に喋る時はどこか距離を置いておる節がある。
だが、何故か楓と、俺には親しい。
そのため、小豆先輩と会う度に手を振られ、周りの男子生徒から羨ましいと聞こえてきそうなほど、見られる。
そのせいで俺の学校での立場は、最悪だ。
小豆先輩を慕う人達に目をつけられたまに、わざと体をぶつけてくる人もいるほどだ。
「先輩そんなにからかわないで下さいよ。楓と俺はそんな関係じゃありませんよ」
「そうですよ! 昨日、愛地とこの頃手を繋いでないと思って繋いでみてるだけなんですよー?」
楓は昔から思いついたらすぐ行動という、事が多い。それに、迷惑する事も多いがそれと同じぐらい、助けられてきた。
「ごめんごめん。愛地君とラブラブじゃないと、私は知っていたけどついからかいたくなってね。私も異性と手を繋いだ事が無くてね。嫉妬というものかな?」
小豆先輩のその返答に、俺で良ければ手を繋いで下さい! とどこからが聞こえた。
「じゃあさ。愛地が手を繋いであげれば?」
それは無理だ。手を繋いぎでもしたら、小豆先輩を慕う人達に殺されかねない。
だが、そういう雰囲気が小豆先輩を縛ってるのかもしれない。
どうするべきが悩んでいると……。
「楓さん、愛地君が困っているだろう? まぁ、お喋りはこの辺にしとこうか。じゃあ、またね」
俺達と会話を終了し、校舎の方へ歩いてった小豆先輩。気のせいかもしれんが俺と小豆先輩が別れた瞬間、小豆先輩から俺への視線が変な感じがした。背筋が凍るような視線……。やっぱり、手を繋いでおいたほうが良かったのではないかと焦った。
「愛地、教室行こっか」
「そ、そうだな」
その不安は楓の無邪気な笑顔で無くなった。
何も考えていない楓は幸せ者だと思った。
そして、俺と楓は下駄箱に行き、俺は下駄箱の蓋を明けると中には手紙が入っていた。
多分ラブレターだろう。ラブレターは、毎日一通は入っている。「またラブレター入ってたんだ愛地はやっぱりモテモテだね〜」と、楓にちょっかいだされつつ、放課後断りに行こうと決めた。
「まぁ、これは放課後断りに行くとしてなんか昨日、先生が明日は早く教室に来いって言ってたから、早く行かないと」
「そうだったね。じゃあ早く行かないと」
俺と楓は急ぎ足で。教室行くともう生徒の半分以上はもう席に座っていた。
俺と楓は席に着くと先生が来るまで待機をしていた。そうしてると担任の先生が教室のドアを開けて入ってきた。
「皆、おはよう。突然だが今から荷物検査をする。鞄を机の上に置きなさい」
俺たちの担任の先生がドアから教室に入ってきて、教壇に立ち突然荷物検査をすると言い出した。先生の名前は、蓮川幸。年齢は19歳だが10歳で超名門大学を合格出来る知能を持ち、14歳で教員免許を取得し今年から、先生になり働いている。
顔は美人系でおっぱいは生徒会長よりでかい。素晴らしい先生だ。
「えー、嫌ですよ幸先生。俺たちは鞄の中を見せたくありません!」
クラスのお調子者の山口が幸先生に刃向かった。これは大変な事になるぞ。
「山口お前この私に反抗したな? お前今から校庭五十周してこい。これでまた刃向かったらお前をどんな手を使っても退学させる。いいな?」
「は、はいーー!五十周行ってきまーーす!」
幸先生をに刃向かったらその先は地獄だ。
幸先生の命令は絶対だ。歯向かったりしたら、最悪本当に退学させられる。
そのせいで、この校舎で幸先生に刃向かえる者はいない。例え校長先生でも。
何故ならば幸先生の家から学校へ、多額の寄付をしているそうだ。そのせいで校長すら幸先生には何も言えない。
「では、荷物検査をする一人一人回っていくぞ」
幸い昨日は漫画本を持ってきたが、今日は何も危ないものは持ってきていない。
「楓、お前これは何だ?」
幸先生が楓の鞄の中を調べ、手に取ったのは、新聞紙で包んでいる物だった。形状から絶対に包丁だろう。
幸先生が確認のために、新聞紙でを取ると案の定包丁だった。
「……え? 私そんな物入れた覚えないんですけど?」
「じゃこれは何だ?お前学校に包丁を持ってきて何をするつもりだったんだ?」
なんで楓の鞄に包丁が入っているんだ?そんなことを考えていると、生徒達が話し始めた。
「楓さんの鞄から包丁が出てきたよ。あれで何するつもりだったんだろうね〜? 楓さん頭おかしいから人殺すつもりだったんじゃない?」
教室のギャル担当、田沼凛が楓が聞こえる声で話した。髪の毛は金髪で、ピアスもしている本当のギャルだ。
たがあいつの顔は凄い可愛い。全校でトップに食い込むぐらい可愛い顔だ。
顔の事は置いといて。あいつが話した時点で、教室は絶対にあいつに従う。
あいつはクラスの女子の中でリーダー的立場だ。どう教室の女子のリーダーになったか簡単に言うと、最低手段で……だ。
「そうだよね。楓さんおかしいから絶対誰か殺そうとしたんだって」
女子達が、教室中から楓が人を殺すなどの話題がいっぱい聞こえてきた。
賛同しないと、後で酷い目にあうのは皆分かっていた。
ここに山口が居れば空気は変わっていただろうが、今山口は校庭を走っている最中だろう。
「だよね〜? だってあの、楓さんだよ? 私怖ーーい!」
凛が自分の腕で自分を抱き、オーバーリアクションで震えた。
「凛ちゃん? 何でそんな事言うの!? 何で皆でそんな事言うの!私は人なんか殺そうと思ってないよ!」
「どうだかね〜。楓さん前も生のスズメ食べてたよね?あの時からおかしいと思ってたんだよー」
「皆酷いよ!」
「楓ちょっと待てよ!」
楓が涙目になって教室を出ていってしまった。俺は凛を睨んだ。
「なに〜? 渡辺くん? 渡辺くんのせいでもあるんだよ? 私の告白を受けなかったから私は、楓さんを虐めてるわけで、全て貴方がいけないんだよ?」
「うるせぇ! 顔面偏差値100! お前顔面いいだけで、調子乗るなよ!?
俺はお前の中身が嫌いだから断ったんだよ!
この自己中野郎!」
「渡辺落ち着け。田沼も言い過ぎだ! 私が山月を追うから、お前らはここにいろ」
幸先生が仲裁に入り場は治まった。まだ俺は怒りが冷めないが、それを振り払い楓を追うことを決めた。
「幸先生、俺が行くんで大丈夫です」
教室を出る際、凛をチラッと見たが顔を赤らめて俺を見ていた。本当に意味が分からない。
教室を出ると、廊下には小豆先輩がいた。
何故小豆先輩が、ここに居るか不思議に思ったがまずは楓の居場所を聞くのが先だ。
「小豆先輩、楓がどこ行ったか見ましたか?」
「楓さん? 楓さんなら階段を上って行ったよ」
「ありがとうございます!」
俺は小豆先輩から目線を外す瞬間、小豆先輩が笑っていることが分かった。だが、俺はそんな事は気にせず、急いで階段に向かった。
俺達の教室は2階だ。階段を登ったって事は3階か、屋上だろう。3階は3年生の教室がある階だ。なら、屋上だろう。
俺は屋上を目指し、階段を登り外に出るドアを開けた。
楓を探したら屋上に設置してある柵の近くにいた。
「楓…… 大丈夫か?」
「愛地ー、もうやだよ私」
楓が泣きじゃくっていた。それはそうだろう。教室の人達からあんなに言われたんだから泣かずにはいられないだろう。
だか、俺は何声を掛けてあげればいいのか分からない。
「愛地ー。私今まで生きてきたなかで愛地しか友達になれないし、いっつも皆は私を見たら悪口言うしもう……生きてるのが辛いよ」
クソっ! 何も言葉が浮かばない! 俺は楓をこんなに助けたいのに……どうすればいいんだ!
「包丁なんて私入れて無いのに……誰も信じないし、私が人を殺すって言うし……もう
生きてるのが本当に辛い……」
俺は楓を守ってやるって、決めてたじゃないか、なのに何で言葉が出てこないんだ!
「だからねもう私、死のうと思うの! 」
「馬鹿野郎! 俺はお前に死んで欲しくない!」
声が出た。反射的に言ったが、これが率直な意見だ。
「じゃあさ、愛地も一緒に死ねば良いんだよ。だから愛地も一緒に死なない?」
「いや、死ぬっていう思考をまずは捨てよ!?」
俺がどうすれば死ぬのをやめてくれるのかを、考えていると屋上に出るためのドアから小豆先輩が出てきた。
何故小豆先輩が来たんだ?
「話は全て聞かせてもらった! 楓さんと愛地君が一緒に死ぬのなら、私も一緒に死のうではないか!」
いやいやいや! あの人頭でも狂ったのか?
何で死ぬんだよ。その思考はどこからきたの?
「本当ですか! 小豆先輩も一緒に死んでくれるなら私は3人で一緒に死ねて嬉しいです!」
あれ? 楓がいきなり笑顔になった。さっきまでむっちゃ泣いてなのに! しかも俺はまだ死ぬって言ってないよね? 何でそんな話になってるの?
「でも条件がある。私に君達を殺させてくれないかい? 大丈夫、君達が死んだ後は必ず私も死ぬから心配はいらないよ」
何故!何故!小豆先輩が俺達を殺すの!? やばい頭が混乱してきた。ここは冷静に話し合った方がいいな。
「2人とも待とうか。ここは冷静に話し合っ――」
「良いです! その代わり楽に殺して下さいね? 愛地もそれでいいよね?」
俺が話を切り出そうとしたら、楓が俺の話を遮ってきた。あれ? 嫌な方向に向かっていることは一瞬で理解した。
「だから冷静に話――」
「愛地も良いって言ってますし小豆先輩、私達を殺っちゃってください」
俺良いって言ってないじゃーん! 何勝手に話を進めてんの? 俺死ぬの?
「俺の話を聞け! 俺は絶対に死なないか――」
「じゃ今私ナイフ持ってるから今から殺そう。私愛地くんの内蔵が見たかったんだよ。はぁ〜やっと人の内蔵が見れる」
何で俺の話を聞かないの!? しかも小豆先輩何故ナイフをもってるの!?
しかも俺の内蔵を見たいって小豆先輩が顔を艷めて言ってるけど、どうすればいいの!?いや、もうツッコミどころが多すぎるぅぅ!
「じゃあまず、愛地くんから殺そうか楓さん、愛地君を抑えてくれ」
「分っかりました!」
楓が俺の背中に回って体を抑えてきた。
だが俺は男だ、女の子の抑え込みなんて振り解ける……あれ? 体に力がはいらない、何でなのーーー!?
「愛地君じゃあ逝ってらっしゃい」
「え?ちょっ待って話を聞いてくれよーー!」
グサッという気持ちいい音がした。その後に激痛が走ったがそれは一瞬。徐々になくなった。
はぁーー、なんで俺はこんなに不幸なの?
さっきまで楓の事を一生懸命考えてたのなになんでこうなっちゃったの?
さっきまでむっちゃシリアスだったじゃん!?
そんな事を考えていると意識が朦朧としてきた。
俺は意識を取り戻した。そうか俺は馬鹿みたいな死に方をしたのか。
しかしここはさっきの花畑じゃないな。 太陽と月がある不思議な空間だ。さっきは花畑だったのに。
女神様はどこだろう呼べば出てくるのかな?
「女神様、俺は起きましたよ」
「うん? あっおはよう 愛地君!」
本当に出てきたっと思ったら。
なんかチャラい男の人が出てきたんですけど。さっきの女神様は?
「あのー、女神様は?」
「うん? 女神様は僕だよ愛地くん?」
「え? だって男じゃん。女神様は女だよ、馬鹿なの?」
不意にタメ口が出た。敬語を使おうとしてるのに敬語が出なかった。何故だろう敬語が使えない。
しかし、このチャラ男は何を言っているんだ? 女神様は女の子だろ。
「いやあれはふざけてただけで変身してただけだよ、いやー愛地君の反応は面白いなー」
チャラ男が俺を騙したってことか? しかもこいつ笑ってやがる。
「改めて自己紹介を。僕は神様です!ニコッ」
「うざったい自己紹介だな」
まただ。本音が出た。まぁ、本音が出てしまうのならしょうがないだろう。
何故かこの不可解な現象を受け入れてしまった。
「神様に向って酷くない!?」
そうだ、俺は何故ここに居るんだろうか。チャラ男に質問してみるか。
「それで、なんで俺はここに居るんだ?」
「それを言うの忘れてたよ。 渡辺愛地様。貴方は異世界に転生する権利を得ました。おめでとうございます!」
「え?異世界に転生!?」
頑張って書きましたが凄い変なプロローグが出来てしまいました。小説下手でごめんなさい。次はもっと面白いのを書きますから許してー!
追記:これから展開される話には誤字脱字誤変換が、沢山あるます。見つけ次第直していますが、まだまだ、いっぱいあります。見つけ次第、教えてください。お願いします!