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変化

寝落ちして投稿できませんでした笑


 チュン、チュン。チュン、チュン。


 鳥の囀りが聞こえる。もう朝かと思い起き上がろうとするが、身体中に激痛が走り起き上がることができない。……そうか。僕は魔王玉を取り込んだまま気を失ってしまったんだ。そんなことを考えていたら


 チュンチュン。チュ「グゥガアアアアア!」バサバサバサ!


 もう慣れてしまったワンディールさん咆哮だ。毎朝よく飽きずにやるものだ。すると


「な、なに! 今の声はなに!」


 と誰かが慌てふためいている。初めて聞いたときは僕もそう思ったよ。


 声のする方へ向いてみるとクラリスさんがアワアワとしている。さすがにこのままだと可哀想なので


「クラリスさん」


 と呼んでみる。クラリスさんは僕の声が聞こえると、音がするような速さで僕を見る。どうしたんだろう?


「エルさん! 目を覚ましたんですね! マリアさん! ミルさん! 起きてください!」


 僕が起きているのに気がついたクラリスさんが2人を起こす。僕も見てみるとマリアさんは僕の手を握りながら眠っている。ミルさんはソファで寝ているようだ。


「もう、なによ〜。朝からうるさいわよクラリス」


「マリアさん! 寝ぼけてないで早く起きてください! エルさんが起きたんですって!」


 そう聞くとマリアさんはガバッと起きて僕の方を見る。僕はマリアさんの手を握り返す。


「おはよう。マリアさん」


「エル! 起きたのね! 良かった! 本当に良かったよ!」


 と抱きついてくる。それほど心配かけてしまったんだね。


 その間にクラリスさんに起こされたのかミルさんもやってきて抱きついてくる。


「エル。良かった。目を覚まして」


「ごめんね、ミルさん。心配かけたみたいで」


「本当よ! 魔王玉を取り込んだ瞬間苦しみだすし、苦しみ出したと思えば血が吹き出るし、ようやく血が止まったと思えば気を失っちゃうんだから!」


「ははは、本当にごめんねマリアさん。僕はどのぐらい気を失っていたんだろう?」


「まだ半日くらい。昨日の夜に気を失ったから」


「夕方前に魔王玉を取り込んで、その後数時間も苦しんでいたのよ! でもそのおかげであなたは……」


 昨日はそんなにかかったのか。僕の中では一瞬だったんだけど。っとそうだ! 僕は魔族になれたのだろうか?


「そうだ。僕は魔族になったのかな?」


「うん。見た目はかなり! ってほどじゃないんだけども変わっているし何より左腕が」


 え? 左腕? 僕は左腕のあった方を見るとそこには、無かったはずの腕が生えていた。


「お父様が言うには魔族の再生力で生えたんだろうって」


 そんな草木が生えるんじゃないんだから。なんか変な感じがする。手を開け閉めするけど変わった様子はない。

 

「あと髪の毛の色が変わってしまっているの。そして頭から角が生えてるわ」


 ……はっ? 色が変わっている? 角が生えている? どういうことだ?


「まあ、聞くより見た方が早いでしょう。鏡を持ってくるから待っていて」


 とマリアさんは席を立つ。ミルさんは何故か擦りついてくる。ちょっ! そんなところ舐めないで! 擽ったいから! クラリスさんも見てないで止めて! 手で顔を隠しても指の隙間から見ているのバレてるから!


「もう! 私が目を話した隙にすぐこれなんだから! ミルちょっと離れて。はい、鏡よ」


 マリアさんが鏡を持って戻ってきた。ミルさんも渋々離れる。僕は手渡された鏡を恐る恐る見る。鏡に写っていたのは


「だ、誰?」


 見知らぬ顔だった。……いや、よく見れば確かに僕だね。髪の毛は白色になっていて、額の上からは左右に角が一本ずつ生えている。そして何より


「左目も治っている?」


 そう、今気づいたのだが左目も治っていたのだ。ちゃんと見える。これも再生力のおかげなのか。


「魔族には核となる部分が残っていれば復活する種族もいるからね。お父様も腕を切ってもすぐ治るし」


 魔族が強い理由の1つなのかもしれない……


「あれ? 目が赤い……」


 治った左目だけ赤くなっている。


「あら? 本当ね。なんでかしら?」


「多分、魔眼なんだと思います。私の両親から聞いた話なんですけど、魔眼が開花した者の中には目の色が変わる人もいるそうです」


 なるほど。そういえばクラリスさんが昨日言っていたな。確か目に魔力を宿せば


「あ! ダメです、エルさん!」


「え?」


 僕が目に魔力を宿した瞬間見ていた先の花が燃え出した。


「なっ!」


「ちょっと! ウォーター!」


 マリアさんが水魔法で消そうとするが


「なんで消えないのよ!」


「マリアさん落ち着いてください。エルさん! 目に魔力を通すのを止めてください!」


 そう言われ魔力を切る。するとさっきまで燃え続けた火が何も無かったように消えた。


「なんだったの今のは?」


「あれがエルさんの魔眼の能力なのでしょう。エルさん!」


「は、はい!」


 この雰囲気は怒っているときのマリアさんに似ている。


「使い方もわからないのに魔眼を使わないでください! 今回は偶々花で済みましたがもしそれが人だったら大惨事ですよ!」


「は、はい。おっしゃる通りで」


 僕が悪いだけに何も言い返せない。


「これからは気をつけて下さいね。私が使い方を教えていきますから。一緒に頑張りましょう!」


 そう言って微笑んでくれるクラリスさん。するとクラリスさんの両肩を掴むマリアさんとミルさん。


「クラリス。ちょっと私たちとお話ししないといけないわね」


「抜け駆け、言語道断」


「ふ、2人とも落ち着きましょう。話せば分かり合えます。ちょっと肩が! ミシミシ言っています!」


 そう言い引きづられていくクラリスさん。昨日の悲しそうな雰囲気はなさそうだ。


 僕もようやく一歩踏み出せたかな。

よろしくお願いします!

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