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真なる天才だと小説を書けない、あるいは全力で書かない

掲載日:2016/02/01

 

 

 みんなは、天才を知っているだろうか?

 どのレベルかというと。

 例えるなら、冗談でなく、バトルロワイヤルのラスボスみたいな、奴である。

 ヤガミライトとかも、まだちょっと生ぬるい感じの、Lやニアみたいな突き抜けた天才タイプだ。

 さて、

 そういう人種は、趣味で小説を書いたりは、するようだ。

 だが、絶対に出版はしない、そういう価値観を持っていることが多い。


 なぜなら、そいつらは現世における、神みたいな存在なので。

 自分が表舞台に立つと、世界が一色に染まり、多様性を無くす結果に繋がるからだ。

 それは言い過ぎだが、ようは、詰まらなくなるのだ、確実に今よりかは。


 天才という神が求めるのは、多様性に尽きる。

 似たような情報は、一定以上で相似であり、ハッキリ言うなら娯楽にならないのだ。

 天才の娯楽といえば、網羅し尽くしたに近い世界を、もっと拡大、多様化させる事くらいだろう。

 未知の領域、多様な情報が多くなればなるほど、彼らは喜ぶ傾向がある。

 天才とは、神に限り無く近い人間だろう。


 そして、リスクもある。

 余りに価値ある、掛け値なしの芸術を生み出す、という、そのリスクを知らない人は皆無だろう。

 芸術家は、偶くらいの頻度で、拉致監禁同然で、芸術を強制的に作らされてきたりした。

 他にもある。 

 能ある鷹は爪を隠すじゃないが、明らかに突出した能力がある、とバレルのは不都合だそうだ。

 

 世界には、能力者や天才を求めている国家や機関が腐るほど存在する。

 特に、大きな二項対立における、二大勢力間だと、それが顕著だ。

 大量破壊兵器が持てなくなった、

 というより有用性が無くなってきたので、次は人材の争奪と、開発と収集に走った感じだ。

 真なる能力者は、こういう所に、たびたび眼をつけられる。

 日本は、緩衝地帯なので、かなり安全だが、二項対立の代理戦争区域。

 たとえば、中東、北朝鮮と韓国間、一昔前の西・東ドイツ境界線上、等々。

 こういう事もあり、彼らは小説を書かない。

 

 天才の情報処理、演算能力は、凡人の何十、何百倍に相当する。

 普通の人の一日が、四日分、四十日分以上に、なったりする。

 これは、このように想像してもらうと、分かり易いのだが。

 貴方が子供の頃と、大人になってからの、情報の処理は、どのように変化したか?

 そういう感じで、小説を創作するときも、とんでもない能力を発揮する。

 

 彼らは基本的に、小説など書かないで、日々少しでも有意義に生きようとする、傾向がある。

 天才という、神にも等しい、絶対安全圏にいるので、

 わざわざリスクを犯してまで、滅私奉公しない。

 恨めしい話に聞こえるかもしれない、天才はよく憎まれ、憎悪や眼の敵にされる事もママある。

 

 だが、これもしかたない。

 余りにも強力すぎる能力を持つと、半端な干渉は、およそ出来なくなる、というより難しくなる。

 神が、仮にいたとして、その限り無く全知全能を、簡単に人間の救済に使えるかと言われたら、果たして、どうだろうか?

 考えるまでもなく、それは難しいと、言わざるをえない。

 神が直面しているような、力の行使に対する、とまどいを、天才達も十二分に抱えていると、予測される。

 

 そして、救うとは、必ずしも、人間を生かす事にも繋がらない、というのも重要だ。

 干渉するのなら、そこには感情が絡むはずだ。

 神が居たとして、人間という存在に、プラスとマイナス、どちらを優勢に感じるか?

 これも、難しい。

 人間は過去、悲惨な戦争などを重ねて、全人類全体として、大いなる罪を重ねてきた。

 これら巨視的な視点以外にも、様々な問題を抱えていたりもする。


 だから、本腰を入れて、救う過程で、様々な葛藤に直面するのは、言うまでも無い。

 人類を救済しようとすれば、逆に、人類の愚かしさに絶望して、人類殲滅、滅亡を目指す可能性も無くはない。

 楽観的現実主義のように、一歩一歩でも前進することを選べば良いが、そうでない、

 悲観的理想主義に傾けば、ただただ絶望の果てに、罪の意識しか残らないなら、死ぬだけである。

 そして死ぬ決断とは、自殺には直接的に繋がらない事が、多い。

 生きた屍となり、己の無価値化、世界のマイナス価値化に至り、人類の敵になるのが道理だろう。


 とにかく、天才は物語を書かない、少なくとも全力では書かないようだ。

 仮に、表舞台に躍り出て、我欲を満たそうとする天才は、偽者だと思う。

 真に天才なら、多様性を損なうような、そういう創作物は、書かないはずだ。

 天才のする事は、ただただ神のように、見守りに徹すると思われる。

 そして、人類が危ないときだけ、裏から運命の歯車を操り、なんとかしてくれる。

 

 もしかしたら、これは世界規模でなく、個人の規模でも、

 働いている、大いなる運命として、あるのではないかと、天才を通じて神を信じる、良い考えになりそうだ。

   

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― 新着の感想 ―
[一言] 手塚治虫 筒井康隆 ダウンタウン ビートルズ このあたりがオレにとっての天才です
2016/02/01 18:29 退会済み
管理
[良い点] 面白かったです。朝から笑ってしまいました。 [一言] 作者様はお知り合いに天才がいるのでしょうか?(笑
2016/02/01 08:27 退会済み
管理
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