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あの頃

作者: 森 go太

 あの頃は、いっぱい何かを考えていた。

 人の気持ちを考えて、自分と向き合って、ちゃんと生きていると見せかけて、常に脳はぐるぐると回っていて、ずっと理想的な姿を追い求めていた。

 ある日、糸が切れて、鬱になった。

 違う、違う、違う、違う。

 そう僕の中の深い所にいる自分が耳元で囁く。

 お前は違う、と。

 その頃、人を愛していた。

 やがて、人を愛することが、重荷になった。

 僕は自己肯定感が途方もなく低くて、それを自分でも見ないふりをしながら、生きてきた。

 だけど人を愛したくなってしまって、そうする訳にはいかないと思った。

 向き合って、でもどうしても自分を愛せなくて、自分のことが醜い妖怪にしか見えなくて、でもちゃんと良い部分もあって、だけど超能力がなくて他人の気持ちが分からないから、他人から認められている実感がなくて、でも他人から失望された事は敏感に感じ取ってしまって、僕はまた自分を殺してしまった。

 あれだけ苦しかったのに何も変わらなくて、今はまた思考放棄の日々に逆戻りして、自分という殻をかぶった人形のように生きていると、とても気持ちが楽で、落ち着いた日々を過ごす中で、ああ、僕はしょうもない人間だなぁと時折自分へのハードルを下げながら、壊れないように自分を保っている。

 何か考えないといけないとは思うけれど、鬱になるのが怖いという、新たな不安要素ができて、それも億劫になった。僕の人生に、光はあるのだろうか。未来の光を想像するたび、それが無かった時の僕の気持ちを想像して、僕は想像に蓋をする。

 誰かに期待しても、それは殆ど無くて、結局自分だけが残るばかり。

 もう他人に期待したくない。

 俺はクソ人間だから、期待しても何もない。


 なんて書いてしまっているのも辛い。

 自分を愛したい。

 どうやったら愛せるのだろう。

 惰性で生きながら、着実に老けていく。

 生き地獄とは、このことだと思った。


 全てを放り出して、

 誰も僕のことを知らない場所に行きたい。


 助けてください。

 僕はこの投稿で、少し楽になりたいです。

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