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魔法と剣のダリア球  作者: 澪
第一章 ダリア球で生きて行く為の礎
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第十九話 ジェンキンス領

 スタンリーとオーウェンに家屋の設置の報告をした。

「お父様、お兄様、クリスチャン殿下とカールトン殿下は前日と同じく二階にお部屋を用意しました」

 それから第二大公騎士騎士団長と第一大公騎士団長に、

「お部屋は一階のライトパープルのプレートが貼ってある部屋をお使いください」

 執事長には、

「執事と従者は、一階の黒のプレートが貼ってある部屋をお使いください」

 料理長・御者、

「グレーのプレートが貼ってある部屋を使ってください」

 メイド長に、

「昨日はお疲れ様。部屋は白のプレートが貼ってある部屋を使ってね!」

 前日は早い者勝ちで部屋を選んだため男女が混ざってしまった。部屋は一人一部屋になっていても、隣の部屋が男性となると貴族社会では問題である。


 夕食時間前にレインボーマスナを焼いているところを見ているとカールトン殿下に声をかけられた。

「クリスタル」

「カールトン殿下」

「焼けている?」

「どうでしょう? 焼き目はついていますけど……」

「オリバーどうだ?」

 オリバーは料理人に聞き、

「焼けているそうです。食堂に運ぶそうですよ」

「クリスタル食堂に行こう」

「水竜さんに挨拶してから行くわ」

「先に行っているよ」

「はい」

 料理人は片手でレインボーマスナを持ち上げ食堂に向かった。

 クリスタルはエマの所に行き、

「エマ、もう遅いから帰った方が良いわ」

≪クリスタルと離れるのはいや!≫

「また、会えるわ。エマを送って行くから一緒に行きましょう」

≪クリスタル?≫

転移魔法『転移』

「ほら、一瞬でしょ?」

≪クリスタル、直ぐに会いに来てね≫

「うん、エマ。エマが呼んだらいつでもここに来るから」

≪わかった≫

「またね!」『転移』してクリスタルは帰って行った。

 クリスタルが食堂に入ると、スタンリーが挨拶をしていた。

「今日もお疲れ。ゆっくり食事を楽しんでくれ!……乾杯!」

「「「「「乾杯!!」」」」」


 豪快な料理が並んでいる。その料理をメイド達が切り分けて繊細な料理にかわっていく。クリスタルとカールトン殿下は目当てのレインボーマスナを先に食べはじめた。

「美味しいね」

「うん。あっ! そうだ、ビール忘れていた」

 クリスタルはアイテム腕輪からビールを出し、

「皆さ――ん! ビールを用意しました。飲んで疲れを癒して下さい!」

「「「「 ウォ――――!!!」」」」


「ビール美味かったよな!」

「冷たくて! きめ細かい泡! 喉越し最高ー!」

「あんなビール飲んだことなかったよ!」

「あぁー、幸せのビール! 最高だぁー」

 騎士達が口々に絶賛している。

(ビール作り初めてよかったぁー)


 クリスタルは、

「大人の時間になりましたね。私は部屋に戻って休みます」

 と言って部屋に行く前にスタンリーにモンムランを渡して部屋に戻った。

 

 部屋に入るとノック音がして、扉を開けるとカールトン殿下が立っていた。

「カールトン殿下ほうじ茶飲みます?」

「モンムラン持ってきたよ。一緒に食べよう!」

「こちらに坐ってください」

 カールトン殿下がテーブルの上にモンムランを置くと、

 クリスタルは、

創造魔法『ほうじ茶2』

 ほうじ茶を創り出してカールトン殿下に渡した。

「レインボーマスナ美味しかったね。クリスタル!」

「はい! とても美味しかったです。明日、朝釣りしてアイテムボックスに何匹か保存しましょうか?」

「それいいかも」

「今夜は早く寝ましょう。明日迎えに行きますね」

「わかった」

 二人はモンムランを美味しくいただきお開きにした。カールトン殿下を見送った後お風呂に入り明日の釣りのことを思いながら眠りについた。



 クリスタルとカールトン殿下が眠りについた頃、食堂では大盛り上がりだった。

「スタンリー大公、部屋にあるトイレの使い方がわかりません」

「あー、トイレか。我も見た時は驚いたものだ。使い方がわかる者はいるか?」

「誰もおらぬか。リアム説明してくれるか?」

「ハッ、では皆さんトイレまで…………クリスタル様は「これはシャワートイレよ」と、仰っていました。男性はこの前に立って蓋とこの便座を上げてここに用を足しレバーを引いて流します。女性は最初に蓋を開けて坐り、用を足します。前の時はこのボタン、後ろの時はこちらのボタンを押します。このボタンを押すと温水がでてきて綺麗に洗い流してくれます。それからこのボタンを押すと、風がでてきて乾かします。その後、このレバーを引いて流します。ここは便座の温度調整です。最初は驚きますが洗い流すことで清潔に保てますよ。ご自分の部屋で試してみてください」

 一斉にその場にいた者は部屋に戻って行った。


 スタンリーは一人残されワインを飲んでいた。リアムが戻ってきて、

「トイレの事ですから聞きづらかったのでしょう。人数が多かったので五回に分けて説明しました」

「そうだな。フローレスも大騒ぎしていたな」

「はい、其れは驚きでした。ほんとにクリスタル様の発想は素晴らしいです」

「この国にはないものばかりだ。次は何を創るのやら・・・」

「はい」

 そして、飲み会は遅くまで続いた。




 アーライとエルザに起こされ、身支度をしてカールトン殿下を呼びに行った。

「カールトン殿下おはようございます」

「おはようクリスタル! いこうか」

 カールトン殿下も起きていたようだ。


 湖でカールトン殿下の護衛オリバー、ルークとクリスタルの従者リアム、シリルも参加して釣りを始め、レインボーマスナ五匹釣り上げた。

(釣ったのはオリバーとリアムだけど・・・ハハハ)

 アイテム腕輪にレインボーマスナ五匹を入れ、朝食を食べるために食堂に向かう。

 食堂に着くと誰もいなかった……?

(朝、早過ぎたかな?)

「カールトン殿下何食べたいですか?」

「魚が食べたい!」

(じゃ、日本の金目鯛煮つけ定食に色付けした物にしますか)

創造魔法『朝食セット2』

 金目鯛煮つけ、だし巻き、胡麻和え、肉じゃが、冷奴、漬物、みそ汁、ごはんをセットにした。

 朝食セットを二つ出して、

「オリバー、ルーク、リアム、シリル同じ物でいいかしら?」

「「「はい!」」」


創造魔法『朝食セット4』

創造魔法『ほうじ茶6』

「では、食事にしましょう。お代わりもありますから遠慮しないでください。いただきます!」

「「「えっ!」」」

「あっ! 気にしないで下さい」

 あからさまに冷静さを装った感じで答えた。

 護衛達は驚いていたが、朝食セットはアイテムボックスから出したと思っている。(いただきます)は…………保留


 オリバーが、

「変わった食材ですね。ミスティーナ国で見たことがありません」

 カールトン殿下が、

「気にするな。早く食べよう! クリスタルお代わり欲しい」

「他の人は?」

 皆が手を上げた。

創造魔法『朝食セット5』

「はい、どうぞ」

 クリスタルは(醤油がない)

創造魔法『醤油』

「この豆腐には醤油をかけて下さい。味が足りなければ他の料理にもかけてもいいですよ」

(皆ガツガツ食べている。日本食も大丈夫そうだ)


 その時、オーウェンも食堂に入ってきた。

「あ――、君達だけで食べいるなぁ」

「お兄様、食堂に料理人がいなかったのでお先に頂いています」

「クリスタル僕にも!」

創造魔法『朝食セットとほうじ茶』

「はい、お兄様」

 またその時、お父様とクリスチャン殿下と護衛のルーカス、メイソンが食堂にきた。

「おっ、食べているね! これはどこの料理だ」

「父上、クリスタルの料理ですよ」

 オーウェンが答えるとスタンリーは、はっ、とした様子で、

「クリスタル、父にも頂けるかな?」

「はい、皆さん同じものでいいですか?」

「「はい」」

創造魔法『朝食セット4ほうじ茶4』

「はい、どうぞ」

 カールトン殿下が手を挙げて、

「クリスタルお変わり欲しい!」

「はい」

「お代わり欲しい方は手を挙げてください」

「「僕も!」」

「「自分も!」」

 ・・・・・・・・・・エンドレス?

 ・・・・・・・・・・エンドレス?

(皆よくたべるなぁ、お代わり、凄過ぎるよ)


 食事が終わるとジェンキンス領に出発だ!



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