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何故か気付いたら、神でした‼  作者: 紅 花蓮
第一章:魔王令嬢、旅に出る。
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第4話  魔王令嬢、果物を取る。

これからも宜しくお願いします。

「あら?あんな所に果物がありますわ。」


森の中を進んでいる途中、私は果物を見つけた。

ずっと、リュックに入っていた非常食や、魔物の肉を食べていたので果物のようなみずみずしいものはとても助かる。

何が何でも手に入れたい。

そう思った。


『果物って何〜?』


ララが、そう聞いてきた。

スライムは地上で生活しているため、

木になっている果物などは食べず、草を食べて生活しているのだ。

だから、果物に興味を持つ言葉当たり前であった。

まぁ、ララの場合はさっきから事あるごとに質問をしてきているのだが…。

それだけ、森の中には刺激が多いということだろう。

それか、私という仲間ができたことで、少し心に余裕ができ、他のことにも気を回すようになったからかもしれないが。

まぁ、どちらにせよ旅は今のところ順調だ。

近くに危険な魔物の気配もないので、せっかくだから取ってみようと思う。


「果物っていうのはね。水分をたくさん含む甘〜い食べ物だよ。疲れたときとかに、凄く良いのよ。旅には欠かせないものね。

栄養価も、とても高くて体にいいの」

『甘い食べ物!?

いまいち分からないけど、なんか美味しそう!

ね〜、ね〜、食べよう?取ろう?』


ララも、果物を食べたいようだ。

ならば、早速取ることにしよう。

さすがに、木に登って取るという真似はしない。

魔法を使うのだ。

どのような使い方ができるのか、確かめるいい機会だろう。


「分かったわ。

じゃあ、今から魔法を使って取るから少し離れててもらえる?」

『うん!』


まずは、どの魔法がいいだろう?

とりあえず、風の刃で果物切り、同じく風のクッションでキャッチするのが良さそうだ。


風刃(ウィンドブレード)!!・・・風圧軽減包(ウィンドレリーフ)!」


風の刃は、さすがに音速とまではいかないが、なかなかのスピードで 果物まで一直線。

そのまま、果物と果物の木の付け根を切断した。

そして木から離れた、果物は重力にひかれて落下。

このままだと潰れてしまうが、

そこは私のもう1つの魔法、"風圧軽減包(ウィンドレリーフ)"で、圧力は軽減され、風のクッションに優しくキャッチされる。

これを何度か繰り返して、果物を10個程取った。

今食べるのは、とりあえず二人合わせて二つだから、残りの物はいつも通り空間収納魔法の中だ。

出来れば、空間収納魔法内の時間は止めたいのだが(そうすれば、鮮度が保たれるから)、時間を止めるには高位の時空間魔法が必要となる。

時空間魔法は、全属性魔法をMAXのレベル10にすることで、使えるようになる。

私の全属性魔法は、この旅で少し使ったことによりレベルが1だけ上がり、今はレベル7だ。

MAXまでは、後3段階上げる必要がある。

いつかはできると思うが、それはもう少し先の話だろう。

時空間魔法をレベル10にすることで、世界の時間が止められるようになる。

時間が止められた世界では、同じく時空間魔法レベル10の人しか動けず、それ以外の人は時間が止まる直前の状態で固定となる。

つまりは、ダメージを防げなくなる。

攻撃も出来なくなる。

ただ、時間が動き出すのを待つしかないのだ。

これの意味することが、分かりますか?

簡単にいうのなら、時空間魔法レベル10に達した人は、ほぼ無敵に近い存在になるのだ。

だって、そうだろう?

同じ能力を持った人からしか攻撃を受けない。

逆に自分は敵に攻撃し放題。

もちろん、レベル10になることは、そんな簡単なことじゃない。

分かっていないいくつもの条件があり、大抵の人はどんなに頑張ってもレベル4が限界だろう。

そもそも、全属性魔法をレベル10にできる人自体が、数える程しかいないのだから。

まぁ、空間収納魔法内の時間を止めるだけなら、生活魔法の中の空間魔法との(空間収納魔法だけ、生活魔法の1種になる。だが、これにも様々な条件が必要。

条件さえ満たしていれば、レベル1でも使えるが、スペースは狭い。)相乗効果で、レベル3はあれば可能だろう。


そんなことを思いながら、私はララに果物を渡した。ちなみに、この果物の名前は"リアンの実"だ。

果物の中でも、糖度と栄養価が高く、

人にも魔物にも人気があると昔オディールに聞いたことがある気がする。

本当にラッキーだったと思う。

何だか、甘い香りがする。

実は程良く熟れていて、とても美味しそうだ。

私とララは一緒にリアンの実にかぶりついた。

リアンの実は、かぶりつく食べ方が栄養価が1番逃げず、良いのだ。

(でも、やっぱりこの食べ方は馴れませんし

恥ずかしいです……。)

しかし、私はそんな食べ方をしたことが

数える程しかないので、少し恥ずかしい気がした。だが・・・・


「美味しいですわ!!!」

『美味しい〜。甘〜い。』


気付いたら、そう叫んでいた。

事実、そう叫びたくなるぐらいこの果実は甘く、美味しかったのだ。

(あぁ。久しぶりの果物。幸せですわ。

本当に良かったです。)

その結果、当たり前だが一個で我慢できるはずもなく、私とララはその場でただひたすらリアンの実を取っては食べていた。

その後も、私とララの間では、

少しの間「リアンの実ブーム」が続いたのだった。

ほのぼのパートです。

もう少ししたら、ピンチな状況の話を作り、

面白くしていく予定です。

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