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何故か気付いたら、神でした‼  作者: 紅 花蓮
第一章:魔王令嬢、旅に出る。
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第2話  魔王令嬢、始めて魔物を狩る。

意外と時間かかるし、難しいですね。

これからも頑張るので、宜しくお願いいたします。

・・・・・・・・・・・・・・あれから10分。

私は、納得はしていなかったが、もう仕方のないことだと思い、現状を確認することにした。

そこで、気付いたことなのだが、私が来ている服が昨夜の服と大きく変わっていた。

昨夜就寝する時は、ゆったりとした服だったが、今来ている服はプレミアム級の防具だった。

また、同じくプレミアム級の剣を持っていた。



ちなみにですが、武器や防具のレベルは、

下から順に

ノーマル→レア→プレミアム→ロイヤル→レジェンドと、なっています。

ロイヤルは、世界にも数えるほどしかその存在が確認されていなくて、見つけて所持するのは大変です。

しかし、レジェンドは別格です。

過去にいくつか発見された記録はありますが、

最近では発見されておらず、もうあるのかどうかも疑わしい伝説中の伝説です。

発見されても、超高値で売買されるか、すぐに国の宝物庫に届けられるか。

いずれにせよ、所持はほぼ不可能なのです。

プレミアムは、貴族や一部の人が持っている、大変珍しい武器です。

余程の職人でなければ、作ることはできません。

持っていることは、凄いことではありますが、不可能というわけではありません。

ノーマル・レアは一般に流通しています。



しかも、ふと横を見て気付いたが

旅の持ち物がリュックに入って置いてあった。

はみ出した荷物もあり、それもリュックの隣に並べて置いてあった。

私は、はみ出してあった荷物を空間収納魔法に入れて、とうとう出発することにした。

また、その時に気づいたこととして、周りに人間と魔物から身を守るための、認識阻害の魔法が展開されていた。

そのことに、

(だから魔物にも人間にも襲われなかったのね)

と安心し納得すると同時に、

今回の旅がいかに計画され、用意されていたことかに気付き苦笑いを浮かべるしか無かった。

そして、


「お父様とお母様のバカ~~~!!こんなにも計画を立てていたことならば、私への説明ももっと早くしてほしかったですわ〜!突然過ぎますよ!!」


と、心から叫んだ。

すると、何だか少しだけ心がスッキリしたような気がした。


「よしっ!これだけ準備してくださったのですもの。頑張りますわ!!」


そして、前に向かってあるき始めた。


・・・・・・・・・・・・・それから30分。

私の前に1匹の魔物が走ってきた。

その様子を観察しながら、私は高速思考を使った。

(あれは・・・・、昔読んだ本の情報が正しいのならEランクの衝突猪(ラッシュブル)ですかね。

初めての戦闘で怖い気はしますが、取り敢えずやれるだけやってみましょう。

レベルだけなら、大丈夫でしょうし。)

そう思い、もう一度衝突猪(ラッシュブル)を見据える。

そこで気付いたのだが、よくよく見るとラッシュブルのスピードが遅いのだ。

いや、遠くから見た時は速く感じたのだ。

だが、近づいてきて見てみたら、何故か遅く感じたのだ。

なぜそれを不思議に感じるのかって?

それは、衝突猪はスピードがとても速いことが特徴の魔物だ。

そのため、猛スピードの突進にあたることや、こちらの攻撃を避けられることに注意が必要なのだ。

(おかしいですね・・・・。

情報が確かなら、ラッシュブルはスピードが速いことが特徴の魔物のはず。

なのにあの個体は、遅すぎる気がします。

まぁ、こちらにとって駄目なことではないので好都合かもしれません。相手にとって不足なしですわ!!)

そうして、突進してきた衝突猪をスルリと可憐にかわした。

これには、私も驚きだ。

躱せるとは思っていたが、ここまで綺麗に躱せるとは思っていなかったのだ。

そしてそのまま、剣を構え上から衝突猪の首を目掛けて切り落とした。

すると、また驚くことになんの抵抗もなく首が落ち衝突猪(ラッシュブル)は絶命した。

(やりましたわ!!始めて魔物に勝てました。

意外に簡単に勝てましたが、何かあったのでしょうか?

それとも、私の能力が意外と高かったのか・・・・。

いえ、流石にそれは・・・。

やっぱり、武器の性能が良いからでしょう。)

そう心の中で納得した。

そして、ラッシュブルの死体を空間収納魔法に入れて、

また前に向かって歩き始めた。





☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

〜魔王・オディール視点〜(同時刻)


「魔王様。

マリアンヌ様が今お目覚めになられ、出発されました。」

「ふむ、そうか。

ところでオディールよ。

マリアは本当に大丈夫なのか?

お前が、だいぶ強くなったと言うから予定を早めて もう旅に出したが、やはり少し早かったのではないか?

あの子は、余とリリアのの愛の結晶。

何が何でも失いたくないのだが、本当に大丈夫なのか?」

 

その時、魔王は今までで一番の父親の顔をしていた。

本当に娘を心配していることが、 その言葉から嫌というほど感じられた。

そんな魔王の様子を見てオディールは、

(魔王ともあらせられる方が、こんなに優しいお方だなんて。

それに心配性ですね。

もっとマリア様(娘)を信じてあげてもよろしいはずなのに。

正直、マリアンヌ様より心配ですわ。

後々、何か起こらなければいいけど。)

と、心の中で魔王らしからぬその優しさに心配していた。

もちろんそんなことを言葉にも表情にも出さず、ただ笑顔で


「ですから大丈夫ですよ魔王様。

マリアンヌ様は本当にお強くなられました。

本人は自覚していませんが、Bランクまで魔物なら、お嬢様の敵ではないでしょう。

それにほら、今だってEランクの衝突猪(ラッシュブル)を何の問題もなく倒されましたわ。

見た目も完全に人間にそっくりなので、余程のことがなければ 人間に襲われることもないでしょう。

大丈夫です。

何かイレギュラーなことが起こらない限り、お嬢様は平気でしょうから。」


と、答えた。

娘が衝突猪倒す様子を見たため、少し安心して嬉しくなったのか、


「確かにそうだな。

今のはEランクの魔物だったからというのもあるが、動きが昔に比べて格段に良くなっている。

あの()は、頭の回転も速い子だし、動作に無駄も少なかったな。」


その言葉には隠しきれない歓喜の気持ちが、滲み出ていた。


「だが、弱くはないが決して強いということでもない。

旅なんてこれからどのようなことがあるかはわからない。

お前がさっき言っていた通り、何かイレギュラーなことが起こり命が危なくなるかもしれない。

その時、お前はどうする気なのだ?

まさか、その時はその時で仕方ないなど言わないよな。」


言い返せばこの言葉は、

(もしもの時は、命にかえても娘を助けに行け。

反論は許さない。)

というメッセージだった。

事実、この言葉にはそれだけの威圧と重みがあり、同時に紛れもない真実でもあった。 

魔王と付き合いが長かったオディールは、当然この言葉の本当の意味に気付き、


「えぇ、もちろん。

その時は私が命にかえましてもマリアンヌ様を守るので、ご安心ください。」


と、言い切った。

その言葉を聞いた魔王は、


「ふん。まあ、お前がそういうのなら大丈夫だろう。

信じているぞ。」


と言い、再び娘の様子を暖かく見守り始めるのだった。

ラッシュブルは、何となくでつけたテキトーなネーミングです。

物凄いスピードで突進してくる猪だと思って下さい。

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