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バーベキュー2

はいどうも。

今週も投稿していきます。

受験生の皆さん明日のセンター頑張ってください!

 結局野菜しかまだ食べることが出来ずに腹の虫は鳴いてばかりだ。


「幸兄い全然食べてないっすね」


 鈴音が俺の腹が鳴っていているにを見て寄ってきた。


「私の肉をあげるっすよ」


 罠だ。絶対に。琴音よりは幾分柔らかい性格だがそれでも妹だ。裏があってしかるべきではなかろうか。


「そんなに構えないでくださいっすよ。ほらちゃんと肉っすよ」


 手に持っていたのは確かに肉だ。


「……何が目的だ?」

「どんだけ疑ってるんすか……」


 呆れた顔をしている。まあ、今までやってきた数々の事を反省してほしい。


「大丈夫っす。何も裏はないっすよ」


 本当に何もなさそうなようすだ。


「ほら食べさせてあげるっすからくちあけるっす」


 言われたとおりに口を開け、鈴音が肉を口に入れる。


 モグモグ……

 口の中でパサパサとした食管が広がりその独特な味が口の中にこべりつくような感じ。


 肉を飲み込む


「レバー……」


 ごめん鈴音、俺レバー苦手なんだよ……てか何でレバーなんだよ……豚バラとか牛カルビとかあったじゃん……


「なあ鈴音、他の肉はないのか?」

「ないっすね」


 どんだけレバー好きなんだよ……やっぱり俺を虐めているんじゃないだろうか?


「あ、鈴音とりあえず今はいいよありがと」

「そうっすか?まだ食べたりなさそうっすけど?」

「いや、大丈夫だから……」

「まあ、幸兄いがいいならいいっすけど」


 不思議そうな顔して自分の皿のレバーを食べ始めた。うーん一応、優しさで食べさせてくれたみたいだな……


「あんたも気づかないなんて馬鹿ね。レバー確か嫌いだったでしょ?あの子は全然知らなかったみたいだけど……」


 琴音が軽く毒づきながらやってきた。

「口直しにこの肉あげるわ」

「どうせレバーだろ?」


 こいつは、こいつだけは絶対に優しくするわけがない。


「違うわよ。全く人を疑う事はもっとも恥ずべき事なのよ?メロスもいってたわ」

「お前が臣下だったら、王も人を疑うようにもなるのにメロスも納得するだろうよ」

「酷い言いいようね。まあいいけど」


 まあいいのか……ちょっとは傷つけよ……


「ほろ、これあげるわ」

「……何これ?」


 琴音が箸で持っている物体をみてきく。


「牛肉よ。ただちょっと焼きすぎたみたいだけど」

「いや、ちょっとどころじゃないだろ。それただの消し炭じゃねえか!」


 嫌がらせが直球すぎるだろ。


「あはは。冗談よ。ちゃんとした肉あげるわ」

「もがっ」


 琴音が強引に口に肉を突っ込む。

 ……普通に牛肉だ。え?こんなことってあるのか?琴音が嫌がらせをしない事なんて……


「おいしい?」


 頷く。本当にこいつが優しくすることがあるなんて!

 やばい軽く涙がでそう。しかし涙と一緒に肉を飲み込む。


「まあ、まだ生焼けの肉なんだけどね。吐き出したほうがいいかも」

「もう飲んじまったよ!」


 何て事しやがるこいつ!お腹壊したらどうすんだよ!


「あっははは!そんな顔しないでよ幸一、嘘よ。おじさんが生焼けの肉をくれるわけないじゃない?」

「…………」


 それもそうか。仮にも飲食のプロのおっさんが生焼けの肉を提供しないか。


「あーあ、面白かった。あ!鈴音!私にもレバーちょうだい!」


 琴音はからかうだけ俺をからかってどこかへ行ってしまった。

 まあ、肉が食べることが出来たからいいか……


「こういち」

「うお!?」


 いつからいたの真白がすぐ隣にいた。


「これ」


 そう言って皿を俺に差し出した。

 まさか、くれるのか?真白おまえだけは……


「おかわり」

「…………」


 網の上は程よく焼けた肉や魚介が並んでいた。


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