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第5話

2047年-6月6日 Xos(クロス)

ドームの中から"それ"は出てきた。黒くて少し大きい者。

そこを目の当たりにする人々は携帯を取り出し写真を撮る者もいれば動画を撮る者も出てきた。

"それ"に対して一部の人は化物と呼んだ。

それは人に走ってくるが、そこへある者が立ちはだかった。

似たような形状を纏う白き者。

「待たれよ」

女性の声がする。デジタルな妖精の羽のような物を背中に付けた白き鎧を纏いし者。

彼女は戦塵愚朧(ヴァルキュリア)と名乗った。

化物(それ)は止まる。ヴァルキュリアは剣を地面に突き刺し、それを止めたのだ。

そして、ヴァルキュリアの後ろには軍が配置についていた。

化物(それ)はそちらに見向きもせず、辺りを見渡していた。

何かを見つけたのか雄叫びをあげる。

それが向かった先、そこには紫杏の姿があった。

化物(それ)は紫杏を掴む。暴走状態のそれは強く掴み紫杏は為す術もなくただ乞いていた。

足元に、ある物が落ちた。それは、紫音が紫杏に送ったヒコガエルのキーホルダー。

化物は掴むのをやめた。

そしてそれは、言葉ならぬ言葉を発した。

「…ア…ン…」紫杏は発した言葉に気づいた。これは紫音なのではないかと。

ヴァルキュリアが剣を振りかざした時、化物とヴァルキュリアの間に割って入ってそれを静止した。

涙を流しながら訴えた「やめて、下さい」と。

"紫音"を傷付けないでと発言した紫杏。軍やヴァルキュリアは慰霊碑に刻まれた名前を把握していた。そこで軍の一人が告げる。

「その化物は人ではない、魔物の一種だ。我々の味方に付いている戦塵愚朧を惑わすのはやめたまえ」それでも紫杏は訴え続けた。それに答えるかのように、ヴァルキュリアは剣を収めた。

そしてそれは解かれ、それは人間の女性へとなった。

彼女は説明した、戦塵愚朧は完全ではないにしろ神器の異物(ラグナ)を備えた代物。

そして紫杏が言っている"紫音"もまた、異物によって化物に変貌を遂げた姿であると。

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