謎の先輩
門の前で俺が立っていると、後ろから人がやって来た。そこには、誰もが羨ましがるような顔をもつイケメンがいた。
「君、新入生?僕の名前は風間 徹。よろしくね!」
急に美形に話しかけられ、少し驚きぼーっとしていると、
「大丈夫?どうやら、初めてな感じみたいだけど…もしかして、新入生じゃなかった…普通に名乗ったけど、ごめん…」
と、何か勘違いしているのか、焦ったように謝ってきた。イケメンに謝らせてしまって、俺は慌てて返事を返す。
「大丈夫です!あ、俺の名前は月光 白夜です!今年から初めてこの学園に通うことになります!」
「そっか、やっぱり外部生か。じゃ、僕がこの学校を案内してあげよっか?」
その言葉に俺は喜び、
「本当ですか?風間先輩ありがとうございます!!」
と、ガッツポーズをしながら笑いかけた。その顔は風間と比べても遜色ないほど、見惚れる顔だった。すると、風間はみるみる顔を赤くして下を向いてしまった。
(カッコいい系だけど、笑うと可愛い…)
そんなことを思っているとは知らず、白夜は焦ったように
「風間先輩、大丈夫ですか?顔赤いですよ。熱でもありますか?」と、尋ねた。
「だ、大丈夫、大丈夫!!全然平気だよ!さ、行こっか!」
急に顔を近づけられて、風間は顔を赤くしながら慌てて離れる。焦った様子の風間に疑問を持ちながらも白夜は頷いた。