熱いぃぃぃー!
「なぁ」
「ん?」
「海外旅行に行かないか?」
「海外旅行だって? 何処に行くって言うんだよ?」
「バヌアツ」
「それ何処?」
「遥か南にある島」
「南だと? 地球温暖化で灼熱地獄の日本にいても暑いのに、更に南に行くって? 馬鹿じゃねーの」
「南って言っても赤道を越えた先の南だから向こうは今、冬だから涼しいって」
灼熱地獄の日本の夏、その暑い日々を少しでも涼しく過ごそうと、光熱費なんて知った事かとエアコンをガンガン効かせている資産家の息子の琢磨の家で過ごしていたら、琢磨から海外旅行に行こうと誘われる。
入浸りさせて貰っているのと「涼しい」という言葉に惹かれ俺たちはバヌアツに来た。
空港に着いた時は確かに、灼熱地獄の日本に比べて涼しく感じる。
ジメジメジトジトの日本と違って、バヌアツの冬は乾季ってのもあって可也涼しい。
それなのに、滞在する島に着いた翌日、島の火山が噴火した所為で俺たちは火山から流れ出る何もかも焼き尽くそうとする灼熱の溶岩に追われ、逃げ惑っていた。
「熱いぃぃぃー!」




