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喋る猫さんとルームシェアをはじめます  作者: 仁井田ふゆる


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4. はじめての冒険

 お腹がいっぱいになったところでおでかけ準備を始める。

 移動は車でするからいいが、問題は車から降りたときだ。ぬいぐるみに見えるように気をつけなければ、騒ぎになってしまうかもしれない。


「にゃーる、今からお外に冒険行くけど、緊急クエストです」


「クエスト? いいねやるやる!」


「他の人が動くにゃーるを見たらびっくりしちゃうかもしれない。だから周りに人がいるときは、ぬいぐるみのフリをしてもらいます! クリアしたらご褒美もあるからね」


「ご褒美っ! ぼく、頑張ります!」


 ご褒美という言葉ににゃーるの耳がぴょこっと動いた。




○ ○ ○ ○ ○




「わあー!! 速い! お外広い!」


 助手席に座っているにゃーるは、車の速さと周りの景色にハイテンションだ。


 車の中ならまだ大丈夫だろうと、車内なら普通に動いていいよと言ってある。おしゃべりできないのも寂しいからね。


 今日は初めてのお外だから、あまり時間をかけずに近場でお試し外出だ。

 目的地は大型スーパー。1週間分の食材も買わなきゃいけないし、大型スーパーなら色々あるから、にゃーるも楽しめるはずだ。


 にゃーるには大きめの手提げバッグに入ってもらい、頭とおててだけ出す作戦。ずっと固まっているのは疲れそうだから、外では負担の少ないグッズを探したい。


 ピーピーピー……ガチャ。

 バック駐車で車を停め、にゃーるにはバッグに入ってもらう。


「これからクエスト開始だよ。人が周りにいないときは小声で喋っても大丈夫だけど、それ以外はシーッね?」


「うん、シーッ」


 私の真似をしてお口の前におててを持ってきて"シーッ"ポーズをするにゃーる。可愛い。


 とりあえずスーパーに入り、カートを押しながら店内を回る。

 にゃーるも今のところ問題なさそうだ。


 あらかた食材をカートに入れたら、次は子供用品コーナーを見て回る。


(あ、これいいかも)


「にゃーる……これ、にゃーるにどう?」

 周りに人がいないことを確認して、小声で話しかける。


「え、ぼくに……? やったー」


 少しおててをぴょこぴょこさせながらお返事をするにゃーる。

 ピンク、水色、黄緑があったのでどれがいいか聞くと、水色を選んだ。元々にゃーるが持ってた物も水色だったし、水色が好きらしい。


 その他にも、時折にゃーるに聞きながら色々カゴに入れ、お買い物完了だ。


 レジを済ませて車に戻ると、早速にゃーるの『あれ何攻撃』が始まった。


「色々ピッピッてしてたの、なーに! あとあとっ!」


「ちょ、ちょっと落ち着いてにゃーる」


 初めてのスーパーはとても刺激的だったらしい。まずは『レジ』と『お金』の説明をして、気になると言っていた電化製品やお菓子の説明もしながら帰路についた。




○ ○ ○ ○ ○




「ここには色んなものがあるんだね。ぼくがいた世界とは大違いだ!」


「にゃーるがいた世界はどんな所だったの?」


 スーパーから買ってきたものを冷蔵庫等に直しながら聞く。


「最初はあのおうちと本しかなかったんだけど、日に日にキッチンとか、転移で行ける、食材が生えてくる畑が増えてってた。でもあの『スーパー』みたいにいっぱいじゃなかったよ! 『スーパー』すごいね!」


(日に日に増えていった……? にゃーるには試作段階の記憶があるみたいだ)


 でも、にゃーるは“製品”として出てきたはずだから、本来なら完成した状態からのスタートだよね……?

 詳しくないので正直よくわからない。


 そんな私の思考を遮るように――


『――私が答えてあげましょう……』


 不意に、頭の中に声が響いた。

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