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第4話

三日が過ぎた。


食料は尽き、兵も奴隷もいない。


残った四人は、飢えと疲労で顔色を失っていた。


「水……水を……」


部下の一人が呻く。


「黙れ! 弱音を吐くな!」


コンモディウスは怒鳴るが、その声にも力はない。


彼の唇は乾き、目は血走っていた。


魔物はなおも襲ってきた。


夜には黒い狼が群れを成し、昼には毒を吐く蛇が地面を覆う。


剣を振るうたび、腕が重くなる。


「俺は……皇太子だ……こんなところで……」


彼の呟きは、森に吸い込まれた。


そして、森の奥――静寂が訪れた。


そこには、一人の男がいた。


畑を耕し、無言で土をならしている。


「おい……そこの……」


コンモディウスは声を張り上げるが、かすれていた。


「食料を……寄越せ……俺は……皇太子だ……」


尊は無視した。


その無言が、彼らの心をさらに追い詰める。


「聞こえねぇのか……殺すぞ……!」


コンモディウスは剣を抜いた。


三人の部下も、最後の力を振り絞り駆け上がる――だが、結界に阻まれた。


「な、なんだこれは……?」


ウィスが震える声で呟く。


「魔法……? こんな規模……ありえない……」


「ぶっ壊す!」


コンモディウスは魔力を最大に高め、大剣を振るう。


「死ねぇぇぇ!」


斬撃が飛ぶ――次の瞬間、彼らの身体は真っ二つに裂けた。


血が地面を染める。


ウィスは絶叫し、腰を抜かした。


「ひ、ひぃ……あれは……神だ……」


尊の無表情、結界の異様さ――その全てが彼女の心を砕いた。


「助けて……誰か……」


彼女は失禁しながら森を逃げ出す。


飢え、恐怖、疲労で視界が歪む。


「皇太子が……死んだ……結界で……」


途中、錯乱状態でヘラレス辺境伯の救助隊に発見される。

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