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第3話

森の入口に立った瞬間、空気が変わった。


湿った匂い、腐敗した土の臭気、遠くで響く獣の咆哮。


奴隷たちは震え、鎖を引きずりながら進む。


「歩け! 肉壁になれ!」


コンモディウスの怒号が響く。


「俺は皇太子だぞ! 俺を守れ!」


最初の襲撃は唐突だった。


黒い影が飛び出し、奴隷の首を噛み砕く。


「ぎゃあああ!」


血が飛び散り、森の匂いに鉄の臭いが混じる。


「構えろ! 盾を前に!」


騎士団が叫ぶが、奴隷は盾など持たない。


次々と肉壁となり、魔物の牙に引き裂かれる。


「臆病者どもが!」


コンモディウスは笑いながら剣を振るう。


「死んだら代わりを出せ! 奴隷なんざいくらでもいる!」


進むほど、森は異様さを増す。


音が消え、空気が重くなる。


「なんだ……静かすぎる」


騎士の一人が呟いた瞬間、地面が裂け、巨大な虫が飛び出した。


「うわあああ!」


騎士が丸呑みにされ、鎧ごと砕ける音が響く。


恐怖に駆られた兵が逃げ出す。


「戻れ! 俺を誰だと思ってやがる!」


コンモディウスの怒号が森に響くが、兵は振り返らない。


残ったのは、コンモディウスと三人の部下、そしてウィスだけだった。


「いいだろう……俺様だけで十分だ」


彼は狂気の笑みを浮かべ、さらに奥へ進む。

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