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第2話

 尊は考えた。

異世界転生モノのテンプレは知っている。だが、俺TUEEEで 無双する気はない。

――どうせなら、快適に、そして加害神に嫌がらせできる条件を。

「まず、安全な住居。現地の人となるべくあわないように強力な魔物が跋扈

する森の中心に、広大な敷地と神の結界をお願いします」

「了解しました」

「次に、その結界は、侵入者の攻撃を十倍にして跳ね返す“反射結界”で」

「いいですね。防御と制裁を兼ねる仕様、承認します」

「あと、建物はこの平屋で6LDK、電気・ガス・ネット完備で」

「承認」

「さらに、現代日本から年間一千万円分の食材と嗜好品を通販で」

「承認」

「……え、いいの?」

「問題ありません。今回は神の理違反案件ですので、全て通ります」

 尊は思わず笑みをこぼした。

 だが、その瞬間、空間の奥から悲鳴が響いた。

『ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 声の主は、デミウルゴス神だった。

『そんなの無理だ! 魔の森の中心に安全圏? 反射結界? 通販? ふざけ るな!』

「ふざけているのは、あなたです。加害神の分際で」

 菊理媛の冷徹な声が響く。

 尊は心の中でガッツポーズを決めた。

――よし、勝ったな。

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