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第7話

尊は、少しだけ息を整え、語り始めた。


「まず、俺はこの世界の人間じゃない。異世界から来た人間


だ。……正確には、 デミウルゴスという神に拉致された」


アクセルたちは息を呑む。


尊は続けた。


「元の世界に戻ることはできない。俺の世界の神々が干渉し


て、輪廻の輪から 外れたからだ。だから、ここで生きるしかない」


尊の声は淡々としていたが、その奥に諦観と覚悟が滲んでい


た。


「この場所は、交渉の末に手に入れた安全圏だ。神域結界を張


って、魔物を 押し出した。……正直、こちらの世界の人間とは


あまり関わりたくない。


だが、ここまで来て、比較的態度が悪くない者との交流を妨げ


るつもりはない」


尊は、少し笑みを浮かべた。


「この地が神域になったことで、周辺に影響があるなら、デミ


ウルゴスに 言ってほしい。俺が直接どうこうするより、その方


が早い」


アクセルたちは、なんとも言えない顔をした。


――世界の秘密を知ってしまった。


だが、尊が異世界人であることは、出された料理と酒が証明し


ていた。


香り、味、器――どれも、この世界のものではない。


重い事実を前にしながらも、彼らは今、楽しく饗応に応じてい


た。


異世界の料理を頬張り、酒を口に含むたび、驚きと感動が交錯する。


「……信じられない話だが、これが現実か」


アクセルの呟きに、尊は静かに笑った。


「現実だよ。だから、まずは食べて、飲んで、休んでくれ」

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