第一話 ロスアンジェルス・EEE
24年前の5月17日にこの作品を投稿することが決めっていたかもしれません。
あらゆる意味で、このような小説を投稿するのは
最後ではないかと。
私は目覚めた。
ただ、目の前に景色は現れていない。
まぶたを閉じたまま、味わったことのない空気を感じて、徐々に意識を覚醒させる。
きっと先程までの出来事は、走馬灯もしくは断末魔であったのだろうかと自分を納得させようとしていた。
目を開けばきっといつもの日常。
新型ゲーム機の抽選に落選し、人生への活力の一つを失ったばかりの私は目を開けるのをためらった。
目覚まし代わりのケータイ電話のアラームが響いてこないことに違和感を感じ、嫌々目覚めることとした。
そこは自宅とは違う木造の建物の中。
周りを見渡すと...驚きのイケメンがいた。
そう、私が知的財産の神、いやその部下?の女神様に願った、この世界で私を救ってくれる人物。
[マサヒロである。]
余りの驚きにパニックを起こしてしまった。
まさにサプライ マサヒロである。
夢じゃないと、じゃあ、どうしよう。
緊張が背中を走る。言語が上手く修飾できない。
こんな時に女神様から貰った翻訳能力が発動することを肌身に感じ、言葉を紡ぐ。頭から出力されたこの想い。
(マサヒロさんかっこいい!!)
頑張って翻訳してくれよ!!私の思っていることを。
いつもとは違う堂々とした自分。
はっきり言いたいことを言える。
そう感じさせる。いけェ!!頑張れ。翻訳機能!!
心の中で応援してるぞ。頑張れ!
第一印象を決める最初の一言。
この一言で今後のマサヒロとの良好な関係が築けるか決まるんだ!
燃やせ命を、命を燃やせ翻訳機能。
翻訳の意志が音に変わる。木霊する詠唱。
「マスアヒロ...カッコイイ」
初っぱなから憧れの人物を片言で呼び捨てにしてしまった。
うん、もう一度チャレンジしてみるか。
「マスアヒロ...Handsome Face」
初っぱなから憧れの人物を英語で褒めてしまった。