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理路紺太と美少女2


 紺太はあれから……妖精ロリことくまさんおパンツの君、炉々子と出会ってからというもの毎日を悶々と過ごしていた。

 何故、悶々とするのか。それは炉々子という美少女ロリに出会ってしまったからだ。まさに己の理想像とするようなロリと出会ってしまった紺太は、日常生活で撮影するごく普通のロリでは満足出来ない身体へとなりつつあった。


 炉々子と出会ったこと、それはまるで伝説上の生き物と遭遇したレベルの奇跡すら感じたのだ。紺太はアパートに帰還してから、出会った時の感動をきゃんでぃやピーマンと分かち合ったのだが、二人からはそれは熱い興奮と羨望の眼差しを向けられ、さんざん炉々子の写真とおパンツ写真を見せるようにせびられたのだ。紺太はそれに優越感を感じつつ、二人に炉々子の写真を見せることは拒絶した。こう見えて、紺太は心が狭いのである。写真は現像して、一人で楽しんでいるのだった。


 そんなこんな紺太は今日もあの奇跡の出会いを果たした児童公園へと足を向ける。たかだか児童公園に行くためだけに、毎日バスで三十分の遠征をするのである。わりとそこそこの熱意がなければ出来ない行動だろう。とはいえ、紺太の熱意がすさまじいのはそこではなかったが。


 児童公園へ向かう目的はもちろん……炉々子と再び出会うためである。とはいえ、丸二週間ほど朝から夕暮れまで紺太は例の児童公園で過ごし炉々子を探していたのだが、炉々子はまるで姿を現すことはなかった。普通の人間であれば、それだけの労力を払って結果が出なかった時点で多少はあきらめというものをつけるものかと思われたが、紺太は違った。紺太はロリという自分の好きなものに対しては異常に粘り強かったのだ。そして、今日も紺太は児童公園へとやってきた。本日は休日だ。炉々子も現れるかもしれない。あるか定かではない秘宝を追い求める探検隊よろしく、紺太は己を奮い立たせると児童公園の中へと入ったその時だった。


「ぴょんぴょんぴょ~ん」


 そこには炉々子がいた。一~二才年下であろうロリと共になわとびの二人跳びで遊んでいたのである。その姿を見届けた途端、紺太の胸は高揚した。そして、つい叫んでいた。


「炉々子殿ぉ~ッ!!!」

「?」


 自身を呼ぶ声にきょとんとなわとびを持って振り返る炉々子。

 公園中に響き渡った紺太の熱狂的な声に、炉々子と遊んでいたロリは恐れをなして逃げ出していく。それは紺太にとっては好都合だった。

 紺太はカメラを構えたままほふく前進をしながら、炉々子の足下まで行くとあへあへとだらしなく笑った。炉々子はそんな紺太を気にするそぶりも見せず、しゃがみ込み紺太と目線をあわせると愛らしく微笑む。


「あ、みりえるちゃんのおにいちゃんだ」

「覚えていてくれたでありますか!自分、感激であります!」


 今日はいちごおパンツか。紺太は反射的にファインダーをのぞき込もうとする手を必死におさえる。

 急いては駄目だ。事は慎重に運ばなければなければならない。

 そんな紺太の思惑をよそに炉々子は無邪気に問いかける。


「おにいちゃん、かっこいいカメラ持ってるね。カメラマンなの?」

「デュフフ、バレてしまいましたか。自分はカメラマンなのであります!コポォ」


 紺太はロリ専門カメラマンを自称してはいるが、それで収入を得たことはない。しかし、そこいらのカメラマンよりかは毎日ロリを撮ってきた自負はある。収入を得ていない以上、カメラマンを名乗るのはいけない気がするが、紺太は炉々子に見栄を張りたくて虚偽の申告をしたのだった。


「わ~!すご~い!ねぇ、わたしのこと撮ってみて?」


 炉々子は立ち上がると、その場でくるりと身体を回転させる。願ってもない申し出に紺太はニタニタと笑いながら、ファインダーをのぞき込むと炉々子の姿を撮っていく。主にローアングルで。

 炉々子はニコニコと笑いながら、紺太を向く。


「可愛く撮れた?」

「もうバッチリでありますよ!炉々子殿!」

「えへへ、嬉しい~」


 そういう炉々子は酷く可愛らしい。やはり自分の目に狂いはなかった。炉々子はロリ界の素晴らしい逸材である。鼻から熱いものがしたたり落ちてくるのを感じ、鼻をおさえる紺太だったが、ふとあることを思い出す。


「炉々子殿。先日は大変お世話になったであります」


 紺太は尻ポケットからこの間のハンカチを出すと、炉々子に返したのだった。……もちろん、洗ってあるものだ。


「ありがとう。これ、お気に入りだったんだぁ」


 炉々子はポケットにハンカチをしまう。紺太は炉々子の見返りを求めない純真さを眩しく思った。ロリはだから素晴らしいのだ。汚れきったババア(ロリの年齢を過ぎた女性の蔑称)とは違う。紺太はそう思いながらも、炉々子に向かって話を振る。


「炉々子殿はみりえるのファンでありますか?」

「うん!みりえるちゃん可愛くてかっこよくって、わたし大好き!」

「デュフフ、そうでありますか……」


 紺太は微笑むと胸ポケットからなにかを取り出した。太陽光にあたりキラキラと輝くそれは、ぷるピアのお菓子のおまけのカードであり、熱中して収集するロリたちが非常に多いものだった。そして、このきんきら眩しいカードは俗に言うウルトラレアカードであり、ロリたちにとっては喉から手が出るほど欲するシロモノだった。それを見た炉々子は瞳をらんらんと輝かせると歓声を上げた。


「わぁ!ウルトラレアカード!」

「炉々子殿。お礼に差し上げるでありますよ」

「ありがとう!おにいちゃん!」


 炉々子は頬を紅潮させながら、カードを握りしめた。……ちなみにこのカードは紺太が三万近く使って引き当てたカードなのであった。

 紺太はそんな炉々子の反応を見ながら、しめしめと思っていた。これを足がかりに、いずれは炉々子とめくるめく……。そこまで紺太が考えていたところで、炉々子は「あ!」っと声をあげた。


「いっけな~い!今日は塾があるんだった!」


 炉々子はそういうと慌てて、児童公園から走って行こうとする。

 そんな炉々子のあまりの変わり身の早さに、紺太は悲しげに叫んだ。


「ろ、炉々子殿~!そんなご無体な~!!自分たちは、もう永遠に会うことは出来ないのでありますか!?」


 今ここで生き別れてしまったら、次はいつ会えるかわからないだろう。紺太の心情は悲痛だった。

 そんな紺太を振り返り、炉々子は不思議そうな顔をするとこう言った。


「ううん。会えると思うよ?わたしね、ピアパレスの六階の606号室に住んでるんだぁ。すぐ近くでしょ?それじゃあ、バイバイ」


 その言葉に衝撃が走る紺太。ピアパレスとはこの近隣のマンションに違いない。それを炉々子は自ら明かしたのだ。これはなんという幸運か。


「ありがたい……ありがたい……」


 紺太は涙を流しながら、宇宙のどこかにいるロリの神様に何度も感謝を告げる。

 ピアパレスの606号室……紺太は胸に住所を刻みつけたのだった。



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