2話
おれが通っている千葉県立小野高校は家から歩いて10分くらいのところにある。生徒は300人ほどでどんどん入学者数が減っているらしい。
学校について靴を替えたおれは新しいクラスが張り出されている紙を見た。
「1組かぁ…よしいるな」
新しいクラスに友人がいることを確認したおれは1組にいった。
クラスに入り自分の席に座る。周りは新しいクラスメイトとワイワイしている。
おれも話しかけたいと思うけど、どう話題をふったらいいかわからないので結局話したりしない。
すこしすると
「おっ今年も同じクラスか優志。」
「おはよう、湊」
話しかけてきたのはおれの数少ない友人、後藤 湊。中学からの同級生でこんなおれにも話しかけてくれるいい奴だ。
「今日も幸奈さんと来たのか?」
「当たり前だろ」
幸奈さんというのは湊の彼女で3年生の先輩だ。
なぜか会うごとに睨まれる。湊いわくおれに嫉妬してるとか。
「そうだ優志今日の昼ご飯食べに行かね?」
「財布を取りに帰ってからならいいぞ。」
「じゃぁ決まりだな。幸奈に連絡しとく。」
他愛ない話もしてると教師が入って来た。
「おはよう。流石に初日は誰も休んでいなか。」
教師の名前は鹿野 宮子、生徒思いのいい教師では
あるが
「お前ら始業式があるからさっさといけよ。遅れて文句言われるのはあたしなんだから。」
口調が結構わるいし一言多い教師だ。
その後始業式での校長の長い話を聞いて
放課後になった。