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「ルールはスマホから確認できるようになってるので、また確認しておいてください」
「わかった」
僕が頷くと、結城もコクリと頷いた。
「それと… 」
結城はそう言うと、スッと壁を指差した。その壁には、監視カメラのようなものが設置さ
れていた。
「気が付きました?あの監視カメラ、物置や会議室にも同じものがあったんです」
「そんなところまで… あの一瞬で… 」
結城はため息をついた。
「きっと、あの会議室にいた殆どの人が気づいていたと思いますよ… 」
少なくとも僕は全く気が付かなかった。
「… 不気味ですね、誰かが僕たちを見ているんでしょうか」
そういうと、また結城は僕から視線を逸らし、床を叩く作業に没頭し始めた。
「よしっ」
僕はそういうと、結城の横で四つん這いになり、一緒に床を叩き始めた。
「… 何しているんですか?」
結城は呆れた顔をして僕をみた。
「女の子に一人でこんな作業させるわけには行かないだろ。僕も手伝うよ」
その言葉を聞いて、結城は笑ったあと、作業に戻った。
「… 勝手にしたらどうですか。あと… 僕男ですよ」
「えっ!?」
僕は飛び跳ねる。結城は声も体躯も、どう見ても女性にしか見えない。
「… 見ますか?」
そういうと、結城はズボンのチャックに手を当てた。
「いや、いい!大丈夫!わかった!わかったって!」
慌てる僕を見てか、結城はクスッと笑った。その笑顔はとても可愛らしかった。
「クスッ… 創一さん面白い人ですね」
「いいから!ほらっ、作業するぞ!」
そうして僕たちは、ご飯の時間まで二人で床をコンコンと叩き続けた。
結果的に、一階に隠し扉は無さそうだった。
床を叩いていると、美味しそうな匂いが僕の鼻孔を擽る。ふと横を見ると、キッチンと書
かれた表札があった。
「… 君たち、何しているの?」




