表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/129

死についての思索(81)

2023/05/17


死の淵での死神の会話。


今、三羽の鳥がおそろしく晴れ渡った、光の天国で飛び廻っているとしようか、君はその光景を地獄の大地から眺めている。さて、君なら何を思う?」

「私ならその晴天は、その三羽の鳥によって弄ばれていると思います。つまり、その鳥の飛翔は切断の意志であり、晴天の心はその縦横無尽な飛翔の力によって刻々と分解されるのです」

「ならば、その考察の逆は、空の拘束であり、鳥の飛翔の不自由であるというわけだね?」

 私は大笑いをせざるを得ないその空か、その鳥たちを捕まえ、拘束するだって? 空には、あの網もないというのに。決定を下すのは、常に正に、その鳥の態度であるのだ。

「実に明快なことであるが、発端において飛ぶことを意欲したのは、その鳥自身である。その空は、その決意を見越してあらかじめ拘束という支配の網をしかけたかもしれないが、それは決して、その鳥の瞳にはうつらない。故に、それは空虚な、透明の支配である」

「なぜ、それがうつらないというのだ?」

 私はまたしても大笑いを止められない。こいつの平凡な悟性ときたら、意欲ですらも制御してしまえる、礼儀正しい悟性ときたら、なんて退屈なのだろう。なんて衰弱した意欲なのだろう。

「その鳥には瞳そのものがないからです」

「遮蔽ではなく、欠如ということですね?」

「ええ、そうです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ