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死についての思索(18)

2023年2月19日


死には品格があらねばならぬ。全ての死は同等といえるものであるはずはない。死の優劣とは自覚そのものの優劣であり、無限に憧れ求める生の情熱の源となるのである。優劣の認識があるからこそ、人間は競って生を輝きしめるのであり、死において創造を働かせるのであり、実践において他の人間を黙らしめるのである。優勢な死を目の当たりにして跪かぬ者は人間の最低なる人格である。そのような生命は無邪気ではなく、下劣な生命である。


人間は人間に感動せねばならぬ。有限の人間は賞賛に値する。賞賛の言葉とは非科学的であり、起源へと遡る言葉である。故に、賞賛で溢れた世界は、科学を置き去りにする、緩慢な世界であるといえる。われわれの、あの、世界、は、かつて非常に緩やかであったのである。一切の洞察は、その、命、と共に葬り去られ、同一の洞察が歴史的に立ち現れていたのである。しかし、今や、言葉は、記憶として定着した。世界の言葉は、死滅したといわねばならぬであろう。もうこの世界に言葉の裂け目はない。

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