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死についての思索(115)
2023/02/02 過去に書いたものに加筆したもの。
死の量からみて、われわれは以前よりも多量に死んでいるであろう。
だがはたして本当にそれは、死にゆく者、としての<その、死>であろうか。
私はつくづく<その、死>について思索する。
<その、死>の成就のためには「終わらせる手段」を有していなければならない。
<その、死>は、移行の概念を有さない。
<その、死>は、その場において停止し、死する技術を有する。
<その、死>は、その、死の「実践者」とは別物である。
<その、死>の場所は、断絶としての、完全なる独自的、その、孤独、の内部に佇んでいる。
<その、死>の解明が今こそ求められている。