死についての思索(107)
2023年7月17日
最近は、死んだように、文章を書かされていた。
おかげで考えていた思惟は大半が死んでしまった。
今日は10年前ほどに書いた詩を載せてみよう。
とにかく死への接近を遂行せねばならぬ。
独自な振る舞い、エヘラエヘラ
絶対的な懐疑、エヘラエヘラ
エヘラエヘラと自己糾弾
死の原因、空虚な思弁
確固とした生命どこへやら
欲望の奔出、一挙に崩壊、さらし台
エヘラエヘラとくだをまく
死への予測はもう詩いだされた
あらたな緊張たしかにここに
紙の上の記号のように死者は亡霊となる
あちらからこちらからエヘラエヘラ
さまざまな悲鳴が叫ばれる
もうない、いまだない、思い違いをしていた
世界の行き詰まりが呼び起こす
承認と拒否は、さらし台の亡霊まかせ
おのれは、すでに、その、過剰な死の穴のな
かへ飛翔する
なんども出会い損ねて、あつめる記号の死骸
すでに、むかしから、つねに、意味の死は居
合わせている
エヘラエヘラは、つねにすでに、嗚呼
不在と共に居合わせている、すでに
冗長な停滞、へんてこりんな生命の原理
エヘラエヘラは生きている、その、今の原理
穴の隠蔽、浅薄な有様、つねに
発端には、つねにすでに、その、穴への上昇
がひらかれる
穴への上昇、天空への没落、今だからこそ
つねに、今、すでに拠り所は居合わせている
エヘラエヘラは総合への拒否
エヘラエヘラは具体化への非加熱性
エヘラエヘラは飽き飽きしている
我を我が物にすることに退屈している
我をエヘラエヘラは、差し向け、剥き出す
その、剥き出しの先端に真実の正体
今、先端の剥き出しが白日のもとへ顕となる
エヘラエヘラは、死へと先んじている
あらかじめ、すでに、むかしから、もう
その、方向へ、天翔けている
時が熟す、時が熟す、エヘラエヘラ