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死についての思索(101)

2023/06/12

(C)暴露と隠蔽

 告発は暴露ではない。告発は、いぜんに隠蔽され、分割されたものの一方の憎悪、計画的に隠されていたものの計画的なあらわれにすぎない。それは影にとどまっていた恨みの形態を有する。常識世界ではこの告発が恒存している。その、正当性、に人間は魅力的な企てを剥奪されている。その、正当性の発露には、<現在性>が不足している。それはあまりにも過去の情景が支配的な<現在の在り方>となって露呈する。それは過去のうちに在りながら現在に接するという仕方であり、いわば<現在の過去化>を行うのである。それは<いまだある>のうちに己を取り繋ぐ在り方なのであり、過去を意のままにする確固たる決意であり、過去を反芻してきた信仰である。故に、告発者は現在を超越しているといえる。かれらは、いつか来るだろう現在の為に、過去のモニュメントを隠し持っていたといえる。かれらは、今こそ復讐し始めるといえる。かれらは、今こそ過去を時間化し始める、のである。

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