修羅場
「だれ?返答次第ではふみくんも殺すわよ。」
彼女は角をにょきにょきさせたかのような鬼の形相でこちらを見ている。
ど、ど、どうしよう、、、。元カノって言ったら絶対怒るよな…。
その時唯は俺が一番恐れていたことを言ってしまった。
「え?元カノだけど?まあうちは別れたつもりはないんだけどね」
腕を組みながらふんす!とでもいうような偉そうな態度だ…。
や、やばい。絶対怒ってるよ、な?
恐る恐る今カノを見ると…
「はあ。元カノね。でも待って。別れたつもりがない?キープしておいたってこと?クズねクズクズクズクズ…。」
怖いぜ、ちびってもいいすか?
しかも勝手に憶測で…
「いや、昔俺が引っ越して以来連絡しなくなったから自然消滅したみたいなこと。俺はもう唯に気持ちはないから安心してほしい」
俺は彼女を慰めるようにいった。
「ほんとのほんと?信じていいの???」
彼女は泣きそうになりながら俺を見る。
もう、なんかほんとにごめんなさい。
「約束したじゃん。絶対離れないって!」
もう凪しかみてないのに…。
しかし…
「はあ?なんであんたみたいな病人とふみちゃんが付き合ってるのよ。
絶対うちの方が可愛いし、ふみちゃんのこと大好きだし。」
そういって唯は俺の腕にしがみついてきた。
ひいいいいいいい、やばいいいいいい。
「は、離せって!もうお前とは終わったから!昔を思い出したくないんだ。
あの日以来俺はお前がやったことは忘れていない。」
場が静まり返る。お葬式モード発動!!っていうテンションではないな。
「ね、ねえ、ふみくん。なにがあったの?」
彼女は優しく聞いてくる。
でもごめんな、誰にも話したくないんだ。
「わるい、いつか教えるから。今日はもうこの辺で。」
そう言って俺はその場から逃げるように去った。
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