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if.  作者: トミネ
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ヨダン

 ある日、一人の女が失踪した。その女は周りの全ての人間から嫌われ、一時期はまともになったと言われていたが、元に戻りそのまま消えたのだと言う。世間体を気にしてか、女の家族は一応捜索をさせた様だが、数ヶ月もしない内に取りやめた。女と婚約していた男は、消えた女の妹と新たに婚約し、翌年結婚した。女の家も兄である男が後を継いだ。


 継いだ男は妻を娶ろうとするものの、誰も寄っては来なかったと言う。理由は失踪した女と、彼の血筋による噂だった。彼の半分が平民である事を嫌った女は、常に彼等を蔑んでいた。それを煩わしく思った彼が本当は殺したのではないか。殺した事が露呈するのを恐れて失踪した事にし、捜索させたのでは、と。彼はその噂のせいで周りから信用をされず、遂には自分が死んだら爵位を返上するとした。嫁いだ彼の妹が、自分達の子供の一人を後継にと言った様だが、彼は苦労させる事になると頑なに拒んだ。国も認めた為、女の家は、兄の代で潰えることが決まったのだ。


 一方妹の方は、夫の家族から失踪した姉の事もあり、大層厳しい目で見られたと言う。彼女もまた半分が平民の血であった事も原因の一つだった。社交の場でも、姉がおかしくなった原因は彼女の母親が原因で、同じ血が流れているから平気で婚約者を奪えるのだ、などと口ざかない噂をされたりもしたのである。都度夫である男が庇うものの、彼自身も哀れと言うより屑であると認識される様になっていった。一度ついた噂の尾ひれは誰もが予期せぬ広がり方をするもので、次第に彼等は社交の場に出る事が出来なくなって行ったと言う。


 女の父親と義母は、娘を嫁がせ、息子に爵位を譲った後、田舎に引きこもろうとした。しかし、女の産みの母の実家がそれを許さず、どんどんと社交の場は出ていく様に仕向けた。兄や妹夫婦の噂の発信も、女の産みの母の実家によるものだった。父親の実家も抗戦したが、貴族とは他人の不幸を面白いと感じるものである。その為、勝ち目は無かった。悪意ある噂によって、彼等もまた、居場所も立場も悪くなっていったと言う。しかし、その原因を作った方もまた、そのせいで味方を失い、孤独に死んで行く事になる。




「…とまぁ、こんな感じ?」

「何それ、ちっとも面白くないわ!誰がざまぁなの?」

「え、全員じゃない?」

「えー!?スッキリしない!!やっぱり悪は成敗される方が面白いよ!紋所的な!」

「若しくは成敗!的な?」

「そうそう!だからこそ人気なんだよ!あ、後お色気もいる」

「くノ一なぁ…」

「それか、悪役令嬢がグラマラス担当ね」

「あのドクロ雲が出来る奴的な?」

「そうそう、それ的な!」

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