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7. 別れの手紙
あなたからの連絡が途絶えて
もうどれくらいになるだろう
あなたに出逢ったあの夏
何もかも光り輝いていて
世界は彩りに溢れていて
私達は互いの瞳だけを見つめていた
あなたの愛の囁きも
熱く私を見つめたあなたの視線も
何もかも私にはかけがえのないものだったのに
なのに今
この二月の冷たい風の中
少しずつ熱を失って……
そうして
きっとあなたの痩せた横顔には
言いようのない翳りが浮かんでいて
あなたは
諦めというたった一言で
私から去ることを選んで……
私達は交わることなく別れ行く
そんな運命だったのでしょうか




