静か・・・。でも恐い。
今回は、私、鈴木の視点からのお話となります。
連絡先を交換後、私と白石さんはそれぞれの夕食を買い出しに・・・。
『やっぱり背の高い人は苦手だなぁ・・・。』
とボソッと口から出た言葉。
『悪い人ではないのだろうけれど・・・』
またボソッと呟く。
背の高い人が苦手な私。
見た目で判断する事は失礼な事だと頭では解っている。
けれど、近くに背の高い人が来ると思考が止まり固まってしまう。
最初の印象としては静かな方なのだろうという感じは解ったけれど・・・。
背が高い=恐い
それでは仕事にならない。
私は頭を振って恐いと感じてしまう気持ちを少しでも減らそうとした。
自分の中でもこの状態は良くないと解っているから。
しかし・・・そう考えて、頭を振っていた所をよりによって、白石さんに見られてしまった。
自分でも気がついたけれど、
『あっ・・・』
と一言だけ発して固まってしまった。
白石さんは酷い顔をしていた私に
『まだ僕は買いたい物があるのでもう少し時間がかかります。終わったら先程頂いた連絡先に連絡します。』
と言って、行ってしまった。
『は・・・はい。解りました。』
酷い顔をした私はそう返事だけして、精算をしにレジへ向かった。