一緒に食べよう!
鍛冶屋を後にし、自分たちは次なる場所へと向かう。と、言っても決まってないんだけど…。とりあえず紗夜に聞こう。
「次どこ行く〜? 」
「さっき言ってた屋台地帯行こ! 」
「良いね〜、あーんってし合う〜? 」
「するする! どこに屋台あるの? 」
「……掲示板で見ただけ〜……」
「ならゆっくり探そうよ! 方向音痴だけど……」
「マップ見ながら行こっか〜」
「はーい」
マップを開き、屋台地帯の場所を探す。街の外だと最初は空白みたいだけど、中は最初から路地裏とか以外は既にマッピングされているみたいだ。
「そっちじゃないよ〜」
「あ、そうだった……」
たまに迷子になったり、紗夜が別の方向へと間違って進みながらもなんとか目的地である屋台地帯へと辿り着いた。
そこは円形の広場になっていて、たくさんの屋台があった。噂によれば運営に屋台巡りが好きな人が居るとか居ないとか。
それは置いといて買う物を探しに行く。クレープにたこ焼きやや焼きそば、りんご飴に中には金魚すくいまであった。
「何にする〜? 」
「どれもほぼ百Gだから…たこ焼き買う?」
「そうする〜! 」
屋台の店主から六個入りのたこ焼きを買い、ベンチで食べることにした。熱々だからふーふーしないと……。
「ふーふー」
「やっぱ猫舌だね〜、あむっ」
「うー……」
手首をつかまれて紗夜に食べられてしまった。美味しそうに食べてるのを見て可愛いと思ったのは秘密だ。また爪楊枝で刺し、ふーふーしてから食べた。
「ん、美味しい〜」
「ここだったらいくら食べても太らないからたくさん食べれる! 」
「そうだね〜、はいあ〜ん」
「ん?! めっちゃ美味しい!! 」
「そうなの〜? なら私にもあーんってして〜」
「うん! あーん」
「はむっ……美味しい〜!! 」
「でしょでしょー?」
最後の二個もあーんをし合い、私たちは満足した顔で一旦ログアウトした。最新のゲームって凄い、そう思いつつ紗夜に抱きつく。
「どうしたの? 」
「なんとなく〜」
「ぁぁあ可愛いぃぃぃい! 」
「それで昼ご飯何にする〜? 」
「んー、そんなに材料ないしお粥にする? 寒いし」
「は〜い」
冷蔵庫から材料と炊飯器を見て作る量を決める。五合炊いてあるから……全部使っちゃって良さそう。鍋を出してお粥を作る。
二十分後。
卵お粥が出来た。紗夜はとても楽しみにしている。机に鍋ごと持っていくことにした。
「どうぞ〜」
「卵お粥! 」
「「いただきます」」
紗夜はお椀いっぱいまで入れて、ドンドン食べていく。私も食べてるけどその内に紗夜は二杯食べている。
「ゆっくり食べてね〜」
「ん、はーい」
二十分程で全てなくなった。この後は少しごろごろしようと思いつつ紗夜と片付けをするのだった。
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