二人で生産…するはずだった
「職業何にしたの?」
「裁縫士〜紗夜は〜?」
「鍛治士にした、難しそうだけど嫁にビキニアーマーを装着させるために…!」
「恥ずかしいよ〜」
「可愛い」
そんな会話をしながら気付けば冒険者ギルドの前に着いていた。中に入ると人はちらほら居る程度だった。早く登録を済ませて紗夜と一緒に作ろう。
「いらっしゃいませ、用件は何ですか?」
「登録しにきました〜」
「自分もお願いします」
「分かりました、それではこちらの水晶にお触りください」
触れると輝きステータス画面が空中に浮かんだ。
種族:人間
職業:初級裁縫士lv1
筋力:1
生命:1
敏捷:1
器用:6
知力:1
幸運:3
スキル:【裁縫lv1】【素材製造lv1】【性能上昇・微】【戦闘スキルコスト三倍】
フェアリースキル:【幸運値常時上昇】
SP:0
称号:無し
SPは最初から十あった。ステータスを上げたりスキルを取るのに使ったり、レベルアップしたら三ポイント増えるみたいだ。
器用に五、幸運に二ポイント振って作ったアイテムの性能が上がるスキルを取った。生産職はアイテムを作ったら経験値が貰えると紗夜が言っていた。
「Eランクからのスタートとなります。受けられる依頼はご自身のランクの一個上までです。C以上は試験があるのでご注意ください」
「分かりました〜」
「はーい、自分たちってどこで生産すれば良いですか?」
「無料生産場があるのでそこをご利用ください。場所はここから左にしばらく行ったところにあります」
「ありがとうございました、依頼受けたら行くよ」
「は〜い」
紗夜は銅剣を納品する依頼、自分は初心者のズボンを納品するのを選んだ。受付嬢さんに依頼用の素材を貰ってから言われた通りに行くと無料生産場と看板に書かれた場所を見つけた。
「あ…そっか…一緒に出来ないんだ…」
「そうだね〜…」
中を見ると職業ごとに分かれているようだった。仕方ないからパーティーを組んで通話しながらすることにした。
個室に入り早速取り掛かるとこにした。素材は初心者のマントと変わらないけど数はこっちの方が多い。素材をスキルで製造して準備を進める。
劣化糸が十で劣化布が五個揃った。何となくコツはつかんだから失敗は少ないはず。紗夜の方も準備が出来たのか喋りかけてきた。
「そう言えば何で裁縫士にしたの?」
「紗夜にもこもこの服とかマフラー作りたいから〜」
「…嬉しすぎて死にそう」
「死なないで〜」
「あー幸せ!ってミスった?!」
「ドンマイ〜ってあっ…私も失敗した〜…」
喋りながらは難しい…。でも喋っていたいから通話は続けるけど。自分も紗夜もアイテム作りに少し集中するのだった。
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