俺が今川義元を異世界転生させた理由
今川義元。
それは自分の知る日本史の中で最も異世界転生に相応しい歴史的人物。
以前、私はアメリカの第二次世界大戦の将官、ジョージ・パットンこそ異世界転生に相応しい存在だと思っていました。トラックに交通事故を起こしているからです。
しかし異世界にガソリンないしディーゼルエンジン等で起動する戦車はあまり存在しません。
そのような異世界を用意するよりも、無事故で過ごしてもらい、1945年の段階で第三次世界大戦を起こして楽しく暮らしてもらった方が本人の為にもなります。
これはTwitterの方で呟いた際に考察してもらった事です。その節は本当にありがとうございました。
では今川義元は何故異世界転生に相応しいか。
そんな事、私の書いている今川転生伝を見ていただければわかりますが、今川義元は織田信長という『うつけ』に桶狭間にて討たれました。
『うつけ』=DQNです。DQNに殺されて異世界転生するのは、なろう小説ないし異世界転生物語では当たり前の話です。当たり前は過言ですが、とにかく説明は不要な普遍的な現象である事には違いありません。
作中でも触れたように、桶狭間の戦いは最近の調べでは迂回奇襲説ではなく正面突破説が主流になりつつあるそうなので、信長の強襲部隊をトラックに見立てればトラック転生も成り立ちます。
さらに、大名を一つの企業や社長として考えれば、静岡から名古屋への主張中に殺されたと解釈できるので、どうあがいても異世界転生するに相応しい存在である事が理解できる筈です。
一説によれば6月だというのに雹すら振ったという記録的な豪雨により、今川義元の本隊は名古屋を前にして休憩をとっていた際に信長というDQNに正面から追突され、死亡……。
これは最早、異世界転生をさせるなという方がどうかしているのではないでしょうか?
いえ、分かっています、今川義元公は異世界転生する為に死んだのではないのです。
しかし考えて欲しいです。
そもそも異世界転生とは何か。を。
異世界転生、それは一説には『上手く行かなかった現実であっさり死んで、記憶をそのままにチートや知識を駆使して、全てが上手く世界へ行きたい』という願望という説があります。
そのために、人はトラックでの即死を望み、そして転生していった。と
なろうでのエッセイで、こういう説を唱える人がいました。(残念ながら今現在、見つける事ができませんでした)
その人曰く、転生前の死は「自分がそうやって現実からいなくなりたいという願望」であると。
その通りであると自分は思いましたが、そうなると自分は今川義元になって死にたいという事になってしまいます。その答えに困惑した時期もあります。
しかし、今なら確実に言えます。
自分は『今の記憶を0にして今川義元になり、桶狭間の戦いで殺され、そしてオドレイになりたい』と。
胸を張って言えますが、しかしこれはこれで重大な問題があります。
『今川義元を私化するとは何事か』です。
そうです、このままではあの転生伝は今川義元の転生などではなく、結局自分がなりたいだけでしかないのです。
そこまで思い至り、結局、『あれは今川義元ではなく、1519年生まれの41歳の今川義元という名前のおっさん』ではないかと思うようになりました。
果たして、これでいいのでしょうか。
そもそも今川義元とは一体どのような現象だったのでしょうか?
私は、彼を、彼女を幸せにする権利があるのでしょうか?
そして戦国期における幸せとは一体?
答えは出ません。恐らく出るようなものではないのでしょう。それでも私はいつの日か答えが出ると信じて彼と彼女の幸せについて考えています。1日に30分から1時間以上は考えるようにしてます。
話は逸れましたが、ともかく、今川義元は異世界転生に相応しい人物です。
しかし勘違いして欲しくないのはこれが『異世界転生』であるという事です。
言い換えれば、これは『元から女の子の今川義元のお話』ではないという点です。
異世界転生は、その名の通り、転生しています。つまり一度は死んでいる事です。
なので、転生伝の今川義元は一度は死んでおります。
ええ、これまでの今川義元の物語は、生存ルートだったり、現代人が今川義元に転生するなり憑依するなり、そもそも最初から女の子だったりと様々ですが、とりあえず桶狭間で死んでいない事になってますよね?
ところがこの今川転生伝は死んでます。間違いなく死んでます。
これが他の今川義元が出てくる物語とは違う点であると信じています。
つまり、これは一人の覇者(DQN)に殺された一人の救世主の、続きの物語であると。
そんな訳で終わります。このような怪奇文章を読んで下さりありがとうございました。
読み返してみたらストーカー犯みたいな文章ができてて満足です。