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remember  作者: 竹狐寒北
一章 始まりはずっとずっと、前のこと。
1/10

始まっていた→高校生活は!?

初投稿なので分からないことだらけですが頑張ります

プロローグ


ある日の、おつかいの帰り。


拾ったどんくりを眺めながら、中二の少年が歩いていた。

――と、その少年の前を歩いていた別の少年から、お腹の鳴る音が聞こえた。


彼は、「食い物ォォ」と唸っていた。さすがに無視したら可哀想かと思い、おつかい帰りの少年は前を歩いる少年の肩を叩き、


「腹へってんのか?いる?」


とモナカアイスとミネラルウォーターを差し出す。


「!?いいんですか...?」


「お、おう」


彼の瞳は大きく見開かれ、笑顔を見せた。



とりあえず、たまたま近くにあった公園の階段に腰掛けた。


「美味しい!ありがとうございます。何も持っていなくて...」


「そりゃ良かったな。――そうだ、君は今何歳?名前は?」


「僕は小山叶多。年齢は同じ位だと思います」


「思います、っていうのが少し気になるが...別にいいか。あ、同い年位なんだし、敬語じゃあなくていいからな」


「分かった!じゃあ、君の名前教えて?」


「俺は―――(名前)、だ」


「よろしくね!」


「おう!」


それから毎日放課後会うようになった。彼との雑談は面白かった。楽しかった。


そういえば、当時はあまり気にしなかったが、叶多は学校の話は全然しなかった。何かあったのだろうか...あえて触れなかった。


初めて会った日から一ヶ月。


「ねえ、僕らって友達ってやつなの?そうだけど嬉しいんだけど」


叶多が地面を見つめながら言った。


「当たり前だ!友達の中の友達、そうだな...ビッグフレンド、略してビーフだ!」


二人は顔を見合わせて、笑った。中学生とは思えない適当な英語と、出会えた奇跡と、話している楽しさに、笑った。


次の日から、叶多は来なくなった。家の事も全然知らなかったため、連絡は勿論、お互いに会えなくなってしまった。






一話「始まっていたんだ→高校生活は!?」



『キーンコーンカーンコーン』


「さ、帰るか」と、鞄を手に取り、すたすたと教室を出る。昼食後に掃除がある学校はすぐ帰れて楽だな。


部活には一応、伝説の文芸部に入っているが、文化祭位しか強制執筆の部活は無いため、ほとんどの文芸部員は帰宅部状態である。


『ドドドドドッ』


「待ちなさ~いっ!康也!」


「...なんだよ」


嫌な顔をして、帰らせろとアピールしつつ、声をかけた人物――幼なじみの草川夏美の方に振り返る。


「む。そんな顔しても無駄だ!早く日直の仕事をしろ!ほとんど私がやってやるから、このプリントを職員室に届けるのだ!さあ行け、発進だ!川崎康也よ!」


ロボかよ...。プリントと言葉を残し、彼女は教室へ戻っていった。


「めんど...よし、職員室、行こう」


そう独り言を呟き、鞄を自分の机に一度置いてから、歩き始める。


STが終わってからそんなに時間は経ってない筈だが、人が全然いない。職員室に行っても、先生は一人もいない。


担任の机にプリントを置き、荷物を取りに教室へ。教室に行く途中には昇降口があり、皆の靴を確認してみる。


夏美と俺以外誰もいない。何でこんなに人が全然いないんだ?部活は...そうだ、二週間に一回の部活休みデーだった。朝も午後も部活が休みになる日である。だからといっても、静か過ぎるきがするが……。


「.....?」


気がつくと、目の前の空間が歪んでいた。触れてみると、コンクリートのように固かった。背筋もビクビクしてきた。するとか突然、


『こっち、だよ。こっち』


という声が頭に響き、何度も繰り返された。


「!?」


俺は、無意識に声の呼ぶ方へとぼとぼと歩いていく。頭がぼんやりとしていく。声は角の教室(俺の教室の隣)から聞こえてくる気がした。

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