会合の果てに
会議は難航した。
子供たちを旅にだすの反対派の僧侶と賛成派の魔法使い・戦士の2人。
騒ぎわめきかつての勇者一行とは思えない。
「悪いけど話は聞かせてもらったわ。世の中を怖がらせて楽しんでいる魔王をとっとと退治しに行けば終わる話じゃない。ほらいくわよクーリエ」
突然現れた彼女は戦士の娘である。
そういうと彼女は白い服のシスターの少女の手を引っ張り外に連れ出した。
「もう――強引すぎるんだよカミーナお姉ちゃん!」
「あのままじゃ終わらない。時間の無駄だわ」
「—―まったく変わらないんだからでも、お姉ちゃんのそういうところ大好きだよ!」
「ば、ばか照れるようなこと言うんじゃない!」
「ふふ、かーわいい。」
戦士の娘であるカミーナは頬を赤く染めた。
「と、とにかく――あの本の虫のところに行くぞ!」
「そんないいかたしたらユウリちゃん怒っちゃうよー」
そんな会話をしながら村のはずれに行く二人。
「おーいユウリ出てこいよー」
「ユウリちゃーん」
返事がない。
「早く出てこないとあんたの本燃やすわよ」
ダッダッダッダ――
中から走ってくる音が聞こえる。
「うるさい・・・・・・それに私の本燃やしたらただじゃおかない・・・・・・」
そういうと何かをつぶやく。
「風の槍」
すると強烈な風が吹きカミーナを吹き飛ばした。
「フフ、効かないね」
驚くことに彼女は無傷だ。
「チッ・・・・・・」
「もう、カミーナお姉ちゃんダメだよ!ユウリちゃんは命よりも本が大事なんだよ」
「わかっているわ。ただこれが一番早いのよ。それよりも私の心配してくれないの?」
「お姉ちゃんがこんな程度じゃびくともしないのは知ってるし、いつものことじゃないかしら」
「それもそうか――」
「次やったらもう一段回強いのでやる・・・・・・」
本気の声でそうつぶやく。
「フフフ、そりゃ楽しみだ」
「お姉ちゃんッ!ユウリちゃんごめんね」
「いい、クーリエが謝ることじゃない・・・・・・それで・・・・・・なんのよう・・・・・・?」
「魔王が復活したらしいから倒しに行くぞ」
「・・・・・・おばあちゃんに聞いてみないと・・・・・・わからない・・・・・・」
「お婆さんなら魔王の城の本を取ってきてくれって言ってたぞ」
「そう・・・・・・じゃあ行く・・・・・・」
かくして彼女たちの旅ははじまる!!!
あれ勇者は・・・・・・?