第二十一話 大告白
藤山を問い詰めて抹殺した後、私は、マキ先輩の眠る保健室へ向かった。
「失礼します」
保健の椿先生は居なく、マキ先輩の寝息だけが保健室に響いている。
私はベッドの方へ行き、マキ先輩の横に座った。
どれだけ乱暴に座っても、マキ先輩は起きそうにない。
あの後マキ先輩は、両手を振り上げて襲い掛かってきたりしたが、欅先輩のボル●スキックによって沈められた。
マキ先輩の頬は未だに赤い。それを見ただけで、酔っているということがわかる。
私はそっとマキ先輩のおでこに手を当てる。
・・・アッツイ!
ひょっとして・・・マキ先輩の暴走はチョコのせいではなく・・・熱?
そう思うと、急に藤山が気の毒になってくる。
私はハンカチを取り出すと、水にぬらしてマキ先輩のおでこに置いた。
何だか眠い。
私も寝ちゃおうかなぁ・・・・。
気づくと、マキは保健室のベッドの中だった。
頭がぼやっとする。
起き上がると、水にぬれたハンカチが落ちてきた。
よーく見ると、「安藤ユズキ」とご丁寧にマッ●ーペンで書いてある。
マキは、横を見た。
そこには・・・・
「ゆhkhdlひうぇhkばjkblf!?」
反射的に変な声が出た。
その変な声のおかげで、ユズキは目を覚ました。
「ん・・・・」
ユズキはこっちを向いて、何だか虚ろな目をしてくる。
「あ、先輩起きたんですか」
「うむ・・・」
「うーん・・・・」
ユズキは大きくのびをし、どこからか体温計を出してきた。
「はい。熱があるかもです」
「う、うむ・・・」
マキは体温計を受け取った。
そして、沈黙がやってきた。
沈黙を破ったのは、ユズキだった。
「あの、マキ先輩」
「・・・・む」
「最近様子が変でしたけど、何か私・・・悪いことでもしましたか?」
マキは、心底傷ついた。
本当に軽く流されたようだ。
「・・・・・・もう一度だけ言う」
「何でしょう」
「好きだ」
そしてまた、沈黙が訪れる。
しかし、ユズキは何だか慌てている。
「あのあのあの・・・先輩、今日は・・・その・・・」
「なんだ」
ユズキはカレンダーを指差しながら言った。
「今日は・・・エ、エイプリルフールじゃないですよ・・・・」
「知ってるよ。」
沈黙がまたしも訪れたとき、そこにかわいらしい声が割り込んだ。
「僕も、杏仁さんのこと好きだよ〜」
「楓!(先輩)」
ユズキとマキが、同じタイミングに後ろを向いた。
「俺も好きだぞ」
「欅!(先輩)」
ユズキとマキが、同じタイミングに右を向いた。
「俺も好きだぞー。最近は出番が少なかったけどな」
「冬馬!(先輩)」
ユズキとマキが、同じタイミングに左を向いた。
「俺もだ」
「カオル!(先輩)」
ユズキとマキが、同じタイミングに前を向いた。
「俺もだぞ〜、前回は全然喋ってないけど」
「カイ!(先輩)」
ユズキとマキが、同じタイミングに斜め後ろを向いた。
またまた沈黙が訪れたと思ったとき、ユズキが沈黙を破った。
「みなさん、今日は、エイプリルフールじゃないですよ・・・」
その声に、ユズキ以外の全員がツッこむ。
「知ってるよ!」
ご愛読有難う御座いました。
つまらない小説ですが、最後まで読んでくださった方々には、本当に心から感謝いたします。
表現が間違っていたり、漢字が間違っていても、作者にはツッコまなくてもOKです。
かえって、ナメクジに塩をかける的なことになってしまいますので。
では、またいつかお会いしましょう。