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第十九話 ゴールデンウィーク2日目・3

 一瞬、時が止まった気がした。

 ・・・何だって?

 マキ先輩が・・・私のことを好きだって?

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え

 

 えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??

 

 私は心の中で絶叫していた。

 何だって?マキ先輩が私のことを好き?

 一瞬頭がくらっとして、やっと理解できた。

 

 「そうですか」

 

 私は一回間を置いて、言った。

 

 「私も好きですよ」

 

 マキの心の中は、明るい色に染まった。

 そして、いつの間にかショーは終わり、二人きりになっていた。

 「マキ先輩、探しに行きましょう」

 マキは、笑顔でうなずいた。

 「うむ!」

 

 

 楓は、妙に不機嫌になっていた。もちろん、本人は自覚無しだが。

 そう。楓は、マキの告白現場を見てしまったのだ。

 楓には、「ユズキには、マキの告白はお友達としてしか考えられていない」ことはわかっているのだが、妙に気にさわる。

 楓は嫌な気分を振り払い、マキ達の後を追おうとした。

 そのとき、後ろから呼びかけられた。

 「なんや、楓君やないか」

 クヌギだった。

 「クヌギさん・・・こんにちはぁ〜」

 「なんや、迷子かいな?お姉さんについてき!」

 「もう杏仁さんたちは見つけたよぉ〜。だから迷子じゃないよぉ〜」

 「あははは、なんやそうかいな。で、どうやってここまできたん?」

 「電車だよぉ〜」

 「へぇ、ユズキもセコイ手使いよんなぁ」

 クヌギが呟いたその時に、視界にカオルが現れた。

 「あ、カオルちゃん」

 「どこ言ってたんだ?探したんだぞ!」

 そう言うカオルに、クヌギが笑いながら言う。

 「カオル君、お連れさんの面倒はちゃんと見んと!」

 「は、はい、すみません・・・」

 そこに、マキとユズキと、その他の部員が見えてきた。

 

 「よぉーう!探したぞ、楓たちよ!」

 マキが各部員に挨拶をしていると、楓が寄ってきて耳元で囁いた。

 「杏仁さんに、ヘンなことしてないよね・・・」

 「え・・・・」

 楓は何事もなかったかのように、笑顔でユズキの元に走り去っていった。


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