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おまおれ

 PPたまらない問題、略して(たまらない)(ぱんつ)(ぽいんと)は実のところ、あっさりとではないが解決することになった。


≪PPを消費することで対象スキルのレベルを上げることができます≫

≪PPを使用して、ぱんつ魔法のレベルを3に上げますか?≫


 シス子ちゃん、そゆことできるんなら、もっとはよ言うてくれやー。

 提示されたポイントは結構多めだったけど、払えない額ではない。

 ただ、ますますシス子ちゃんデレオプションが遠ざかるんだよなー。

 ……はっ!? まさかこれは、俺のPPを減らそうとするシス子ちゃんの陰謀!?

 まさかなー、そんなさぁ、シス子ちゃんが意地悪するわけないよなー?

 ちらっ。

 ないよなー?

 ちらっ。


≪……≫


 こっちみんな、とは言ってくれないんだネ! ノリが悪いぞシス子ちゃん!

 ってゆーか、よく考えたら、これって「べ、べつにあなたにデレオプション購入なんてして欲しくないんだからね!?」っていうツンデレっぽくね?

 うひょー、なんかすでにシス子ちゃんがデレてるっぽくてお得な感じ!

 なんか興奮してきたー!

 ふう、まぁそれはそれとして。ぱんつ魔法のレベルは上げざるをえないよね。正直PPが減りまくるのは痛いんだが、稼ぐ手段を確保しないともっとヤバそうだしね。

 っというわけで。

 ぱんつ魔法、レベル3に上げておくんなまし、シス子ちゃん。


≪ぱんつ魔法がLv3に上昇しました≫

≪ぱんつ魔法:センス・ぱんつを習得しました≫


 おーっし。安心して使えそうな魔法げっとだぜーっ!

 しかし、ええっと、周囲にあるぱんつを知覚する魔法だったっけ? 何に使うんやろこんなの。

 とりあえず使ってみるか。

 えーっと、無詠唱だから、思っただけで使えるんだよな。

 せーの、センス・ぱんつ! っと。

 すると。

 ぴかーん! って俺自身が発光した。

 そりゃ俺もぱんつだから知覚されるのかもしれないけど。

 意味なさすぎじゃねぇ? この魔法。

「ままおなかへったー!」

 よしよし、さっちゃんも気が付いた様子はないな?

 夜とか暗いとこだと流石に目立ったかもしれないけど。

 明るいうちに、服の下のぱんつが光ったところで早々気が付くものでもないしな。

 これならぱんつ魔法のレベル上げに使えそうだ。

「さっちゃんは元気ねぇ」

 にこにこママさん。

 あれ、そういや今光ったのって俺だけだったよな?

 ママさんの方で何か反応ってなかったよな?

 ……? そりゃ服の下だから、俺が気が付かなくってもおかしくは無いけどさ。

 真正面だぜ? 今ちょうど椅子に座ってるから、光ればわかりそうなもんだけどな。

 それって、つまり……。いやまさかなー。

 念のためもう一回、センス・ぱーんつ!

 ぴっかーって俺が一瞬光った。でもやっぱりママさんからは反応がない。

 ……ってことは。ママさん、今日、ぱんつ穿いてねぇ!?

 いや、和服みたいな前で合わせるタイプの服だし、そうすると昔の日本見たく和服の下には下着をつけないのが正式だったりするのかもしれないけどっ!?

 あれ、ママさんって普段から(ぱんつ)(はいて)(ない)だったっけ?

 うそーん?

 3年近くもぱんつ穿いてない美少女のそばにいて、それに気が付いてなかったとはッ!

 ぱん太郎、一生の不覚なりッ!




 ……おお、興奮しすぎてちょっと意識飛んでたわー。

 さて、気を取り直して。

 PPはいくつふえたかね?

 さっちゃんに穿かれてるだけでも時間でちょっとづつは増えていくから、正確にどんだけ入ったのかわからんね。

 いや、使用前後でPPどれだけ変わるか見とけばいいだけか。

 よし! もっぺんセンス・おぱんちゅ!


≪熟練度が一定の値に達しました≫

≪ぱんつ魔法がLv4に上昇しました≫

≪ぱんつ魔法:リムーブ・ぱんつを習得しました≫


 お、レベル上がった。

 けっこうレベル上がりやすい?

 でもってPPは……1しか増えてないやん。

 うーん、PPを得る手段が増えたことは確かだけど、これまで貯めたPPを大放出してまでやる必要があったのかしらん?

 むー。

 む?

 いや、ちょっとまて。

 俺、MPとかってステータスないよな。

 ぱんつ魔法つかってなんか減った感じとかもぜんぜんしないし。

 ってことはだ、もしかしてぱんつ魔法って無制限に使いたい放題っ!?

 そうすると、1秒に1回センス・ぱんつを使ったとして、1分で60、1時間で3600??

 あれ、結構多くね?

 1日に24時間で……ええーっと2ケタの掛け算とか暗算ムズいな。

 たぶん8万くら……いぃ!?


≪1*60*60*24=86400≫


 シス子ちゃん計算ありがっとー!

 電卓機能ついてるとか初めて知ったわ。

 って、1日で9万近くもポイントためられるんかっ!?

 シス子ちゃんデレオプションが、10年どころか10日ちょっとでゲットできるってなにそれうはーっ!

 俺のPP減らすためのシス子ちゃんの陰謀とか疑ってごめんちゃい。

 これ、マジですごいわー。

 よし、こうなったらさっそく魔法使いまくらないとネ!




 ……ってゆーか、2000くらいが限界だったよせんすぱんつ。

 お経みたいにずっと唱えてるわけで他のことがなんもできねーよせんすぱんつ。

 ってか語尾がせんつぱんつになってるしせんすぱんつ。

 繰り返し続けてると戦争ぱんつとか聞こえてくるんだよなせんすおぱんちゅ。

 戦争なだけに、うぉー、ぱんつ!

 つまんね。

 一日に2000って考えると結構もうかってる気がするけど、なんか精神的にくるものがあるしなー。

 なんかいい方法ないかね。

 そういや、デフォで習得可能なスキルリストに「並列思考」とかあった気がするな。

 これ覚えたら、せんすおぱんちゅ唱えつつ他のことも出来るんじゃねーかな?

 流石に最近のさっちゃんは、俺を穿いたままずびずばーとかしゃばだばーすることは無くなってるけど、すかしっぺを素敵なカレー臭に変えるお仕事はたまにやってるしね。

 センス・ぱんつとだけ言い続けてるわけにもいかね。

 ついうっかりでくちゃい臭いをさせてしまったら、ぱんつとしての沽券にかかわるのさっ!

 はっはー! これが俺のぱんつ道よっ!

 デフォのリストはほとんどが1万ポイント以上とかだったし、妙に攻撃的なの多かったから最初からあんまり見てなかったけど、今度見直してみるかね。

 ポイント稼ぐ手段もできたわけだし、ぱんつ神拳とか、狙ってみるかっ!?

 ってわけで、とりあえず、あと8000回せんすおぱんちゅ唱えて並列思考取ってみようかねー。




 ……はい、ってゆーわけで「並列思考」取得しました。

 だるかった。もーひじょーにだるかった。つかれたびー。

 でも、これで普通に生活しながらPP貯められるね。

 んじゃさっそく、頭の片隅で読経を始めるかねー。って、どうやるんだろか?

『ちーっす』

 おう、ちーっす。ってお前誰よ? ガラわりいなオイ。

『俺はお前だと思うんだけどよ?』

 は? どういうことだってばよ?

 つか、すっげー久しぶりに誰かに話しかけられた気がすんだけど。

『なんか並列思考ってゆーより、単純に人格が分裂してね?』

 ってことは、お前は俺か。

『そういってるじゃん』

 むはー、なんか久しぶりに会話してる気がするな。

 シス子ちゃんとは、こっちが一方的に話しかけてるだけだしなー。

『いや、よく考えたらこれ独り言を言ってるのとかわらなくね? 俺お前だし』

 まぁ、何でもいいや。がんばってPP稼いでくれ。俺はママさんのスカートの下がどうなっているのかの考察に戻るから。

『んー、流石俺。結論出たら教えてくり』

 おう!

 ……。

 …………。

 ………………でへへ。

『500で秋田。だりー』

 はえーよ! もうちょっと頑張れよ! 俺、1万回唱えて並列思考げっとしたんやで?

『いや、そんだけ唱えた後だからじゃね? つかレベルも上がってるし、リムーブぱんつとかためしてみるべよ』

 おう、じゃあお前に任せたって。

『りむーぶぱんつ』

 ぬはー。

 すぽーん、と俺が脱げてさっちゃんの足首までずれた。

『すまん、指定のしかたわからんかったー』

「ままー! ぱんたろーぬげたー!」

「あらあら、紐がゆるんじゃったのかしら」

 裁縫道具片手に、ママさんが俺をつかんであちこちいじってくれる。

 この柔らかな手の感触が気持ちいいです。

『変態やなー』

 おまゆう。

『おま俺』

 ひゃっはー!


 ……あん? ところで並列思考ってレベル上がったらまさか別人格増えたりすんじゃねーだろな?

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