ひかるげんじけいかく
……あれだよ、うん。
人生、あきらめが肝心ってやつだね。
いや今の俺は布だから布生? それともオシメ生だろうか。
赤ん坊は泣きわめいておぱい飲んでクソして寝るのがお仕事。
今の俺は、オシメとして与えられた役目を果たすしかないってゆーわけだ。
……つまり、赤ん坊のずびずばーやむにゃむにゃで汚されろってわけだな。
うう、アタシ、汚されちゃった……なんてなー。我ながらキモッ。
冗談はさておき。
しかし、オシメの仕事っつってもなー。
自分に意識を向けると、ステータスらしきものが脳裏に浮かぶ。
名前:なし
クラス:布のオシメ Lv1
所有者:さっちゃん
PP:100
はきごこち:3
耐久性:3
吸水性:3
通気性:2
伸縮性:2
耐水 Lv5
防汚 Lv7
所有者の欄が変わっている。どうやら俺のご主人様であるところの赤ん坊はさっちゃんというらしい。正式な名前は知らない。みんなさっちゃん、って呼ぶんだよな。
さらに言うと、あの十五、六にみえた美少女。
あれ、ねーちゃんとかじゃなくて、さっちゃんのママさんだった……。
ママさんのおぱーいを、さっちゃんがちゅっちゅしてたんだよ……。
ってゆーか、俺もママさんのさくらんぼちゅっちゅしてぇ! 口とかないけどなー。
ちくしょーあんな美少女を孕ませやがったのはどこのどいつだーっ!
さっちゃんの家にはママさんとさっちゃんだけで、旦那さん見当たらないんだよなー。
あと耐水と防汚が上がってる理由は察してほしい……。
PPというのがよくわからなかったのだが、どうやら着用されていると経過時間で増えてゆくぽい。他にも、むにゃむにゃで汚されたりしたときに増えるっぽい。
……まさか、PPってぱんつぽいんとの略かっ!?
ぱんつらしい経験を積むと増えていくのかっ!?
そして、どうやらこのPPを消費して、なんかいろいろなスキル?だとかを習得できるという仕組みらしい。
100ぽっちじゃたいしたものおぼえられねーけどなっ!
ほとんどの習得ポイントが一万からとか、なにこの無理ゲー。
しかも、オシメがスキルとか取得してもしょうがねーだろう。
なんか知らんけど、七つの大罪シリーズ?だとか、結構凶悪そうなスキルがリストに載ってるんだよな。オシメに何やらせる気だ、つーの。
妙に攻撃寄りな気がするが、極大炎熱魔法とかオシメに必要か、それ?
だいたい、口がないのに呪文とか唱えられるんか?
あとぱんつ神拳ってなんだろな? 指先ひとつで相手をぱんつ一枚に剥く拳法だったりしてな?
……おまえはもう、脱いでいる。
やっべ、覚えてぇ、ぱんつ神拳! おにゃのこ脱がし放題!?
俺、手も足もないから覚えても使えねーけどなっ!
それとも脱げば脱ぐほど強くなる。ただしぱんつまで脱いだら負け。みたいな拳法か?
ゆめがひろがりんぐ!
まあ、なんにしても、俺自分じゃなにもできねーし。取る意味ないんだけどなー。
自分の身体?すらうごかせねーしな。
「だあー?」
ああ、ハイハイ勝手に漏らせ漏らせ。
「ぶぶうー」
≪熟練度が一定の値に達しました≫
≪耐水がLv7に上昇しました≫
≪防汚がLv9に上昇しました≫
「ぶぎゃー!」
って、俺がうぎゃー!だよっ!
耐水と防汚が同時に2レベルもあがるとか、さっちゃんなにしてくれとんのやーっ!?
って、なんかゴロゴロいっとる。
さっちゃん、おなかの調子悪いんと違う?
この辺りって割と温暖な気候らしくって、ママさんさっちゃんをすっぱだかのままにしてること多いんだよな。おなか冷やしたんじゃね?
てゆーか、さっちゃんがオシメ汚し過ぎてオシメがたりないっつーのもあるだろうけど。
なんか、俺が役に立てることはねーかな。
オシメとはいえ、衣類なんだし、ぽんぽんあっためてやりてーよな。
なんかできねーんだろうか。
≪……審議中≫
あれ、なに今の。
≪……承認されました≫
≪スキル:「PONPONうぉーまー」がリストに追加されました≫
何そのねーみんぐ。
で、リストに追加されたって……おお。PPで取得できるスキルに追加されとる。
お試し価格で10ポイントだって、まあ、お得!
さっそく取得しよう。
でもってスキル「PONPONうぉーまー」発動だ!
「だうー?」
どうだい、あたたかくなったろう?
「だーだー!」
うむうむ、喜んでもらえてなによりだ。
「あらあら、さっちゃんごきげんね」
ともったら、ママさんが汚れた俺をさっちゃんからはぎ取った。
つかさっきさっちゃん漏らしてたしなー。
消臭とか、汚物分解とか、そういうスキルあったら欲しいかもだぜー。
いつでもさっちゃんと一緒にいられるしなー。
≪……承認されました≫
≪スキル:「消臭」がリストに追加されました≫
≪スキル:「汚物消去」がリストに追加されました≫
おおう、システムメッセージちゃん仕事がはやいねっ!
惚れてしまうやろー。
≪……申請は却下されました≫
がーん。
ってか俺の心の声に反応してるんか。
いやん、俺のこころを読まないで―。
≪……≫
沈黙が返ってくるとは……。
ツッコンでよ、さみしいじゃないのっ!
さっちゃんとかママさんは俺の声聞こえないから、会話に飢えてるんだぜっ!?
≪……申請は却下されました≫
ちぇー。
ふん、いいよ、俺は一人さびしくオシメ人生を送るさー。
それに、あれだよ、ママさん美少女だしな。
何年かすれば、さっちゃんも美少女になること間違いなしだ!
そうしたら、俺は、念願の美少女のおぱんちゅになれる、ってわけさぁ!
ひかるげんじけいかくってやつだネ!
――赤ん坊がいつまでもオシメしてるわけがないと、その時の俺は気が付いていなかった。




