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第1節 出会い
君は父の転勤が早まり、あの子とはあの後すぐに離れ離れになってしまった。
それでも君は「絆は離れたくらいでは切れない」と信じていた。
あの子の方も同じように、居なくなった君を信じていた。
2人が大学生になった夏、君は久しぶりに里帰りをする事にした。
君は懐かしい風景を見ながら、街を少し歩く事にした。
ふと気がつくと、あの神社のすぐ近くまで来ていた。
君は「少し寄って行こうかな」と思い階段を上がった。
登り切るとそこにお参りをしてる女性が立っているのが見えた。
君にはその女性が、すぐにあの子だとわかった。
2人は「久しぶり」と挨拶を交わすと、昔の思い出話に花を咲かせた。