6 絶世の美少年
「あ゙ぁ゙ぁ゙ぁぁぁ…!もう!!!」
目の前で、子兎に餌をやるが如く、和気あいあいとオーウェンが手作りしたのであろうパンを絶世の美少年に食べさせていたのは、オーウェンとイリア。
僕に見つかった2人は揃って『ヤベッ』と言う顔で止まっている。
絶世の美少年は、『もっと、パンを頂戴』と言いたげな顔だ。
「なぁんで、拾って来ちゃうのかな!?分かるよ!猫とかだったら!まだね!でもさ!人を拾って来ると困るのよ!」
お金はジェイコブさんから『お小遣いね♡』って毎月凄い額のお金を貰ってるので、困らないけど…でもさぁ…ねぇ?
「こ、これには訳があるんス!」
「そうです!オーウェンの言う通りです!」
強く同意するイリア。
「フン!僕が納得する理由じゃなかったら、怒るからな!!」
悪役っぽい台詞を吐き捨てた。
「え…?パンめっちゃうまいんだけど…!なにこれ!?何処で買ったの!?」
「オレが作りました!」
「え!?凄っ!天才じゃん!」
オーウェンが作ったパンをベタ褒めしたルルシアでした。




