オマケ4 ジェイコブ視点
「奥様。グレイ様からお手紙が届いております」
「ありがと♡」
長年使える執事長から、手紙を受け取る。
【ルルシアが学園に入学して来たけど大丈夫なのか】
たった一言。これだけが書かれた白紙の紙。だが、グレイの過保護さが滲み出ている。
(あの子も、随分ルルシアちゃんに肩入れしてるわね)
義娘と息子の仲が良好。これ以上ない喜ばしい事だ。
「大丈夫。あの子ならきっと上手くやっていけるわ」
何故かそう強く思うのだ。
(陛下から押し付けられた時は腹が立ったけど…良い子だし。
それに、手がかかる子ほど可愛いもの)
夜な夜な実験をし、ぐったりしているルルシアの顔を思い出す。
あの時は大変だったものだ。無理矢理、ベッドに運んでやっと寝たかと思えば、いきなり起き上がって『そうか!これなら、あの実験が通るね!』と大声を出した後、何やら怪しい実験を始めるし。
自分が叱ろうと思って口を開こうとすれば、グレイは凄い剣幕で『今直ぐに寝ろ!!』と怒鳴り散らし、それでも聞かないルルシアと取っ組み合いを始め、結果はルルシアの勝利。だが、疲れたのかそのまま倒れ込んで寝てしまった。勝負に負けて、根性で勝った、と言う感じだ。
「うふふ。反抗期のグレイちゃんには良い刺激だったになったでしょうし」
グレて騎士の駐屯所に押しかけていたグレイを思い出す。
ルルシアが来てからは、『最近出来た妹を守る為に強くなる!』と意気込んで鍛錬していた。
「さて、手紙を書かなくちゃ。執事長〜!便箋を持ってきてちょうだ〜い!」
次はいつもの16時半です!
お見逃しなく〜!




