31 人としてはどうかしてる
「殿下、貴方様の様な高貴な存在が、下々の者にお礼を言うべきではありません」
思考の海に沈んでいたが、この言葉で現実に戻される。
(今は、このワンちゃんが何の血筋なのか考えるのは止めておこう。
それにしても、この若い執事…。
スターリル公爵家の執事長を彷彿とさせるなぁ)
何と言うか…。そう、腹の奥底で馬鹿にされているって感じだ。僕も、目の前の彼もね。
「うぅ…だが…!」
「それとも、殿下はグリーンリン国の国王に躾をされたいのですか?」
『躾』と言う単語で、一気に顔を青褪めさせた。
「や、やだ…!嫌だ!嫌だぁ!!」
半狂乱になり、叫ぶ。
(僕も居るんだけど…忘れてない?)
否、それよりも…
「執事さん、『躾』って何するんですかね?」
もしかしたら、まだ見ぬ魔術や魔法を使うかもしれない!
【言っちゃダメな空気≪≪好奇心】のルルシア
元々、そういう性格でしたが、山小屋生活と魔術や魔法好きがそれをさらに悪化させた。その他には、少しの思惑がありますよ。
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