28 嫌だなぁ
スキップしそうな勢いで寮に入り、自分の部屋へと一直線に向かう。
(ヴィフィーラ殿下の直筆サインを手に入れたから、喜んでくれると良いんだけど…)
無論、イリアの事である。
脳内にイリアの喜ぶ姿を生成していると、目の前に執事服を着た若い男性が通路を立ち塞いだ。
「お時間よろしいですか?」
物腰柔らかに聞いてくるが、『イエス』以外は許されない雰囲気だ。
(僕、何かしたっけ?
…いや、やったな。色々と)
嫌がるヴィフィーラ殿下にサインを求め続けたし、口答えしたし。
その件で、お叱り…もしくは何らかの罰を受けなきゃならなくなったのかな?
「はい、構いませんよ」
「ありがとうございます。殿下の元へご案内致しますね」
やはり、ヴィフィーラ殿下か。
怒ってたのかな?それとも、王族の権威に関わるからと言う問題かな?
まぁ、どちらにせよ、こってり絞られるだろうね…。
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