7 不可解
メリークリスマスイブ!
明日は私用がある為、お休みします!
それでは、良いクリスマスを
「ふぁ…良く寝たな…」
(昨日はあんな事があったけど)
ベッドはフカフカでとても心地が良かった。
「ん〜!まずは顔を洗おう。少しはサッパリすると思うし」
ベッドから降りて、顔に触れる。
「…『清浄』」
冷たい水で顔を洗った様にサッパリした。
実際にはキラキラと光る青色の鱗粉が舞っただけなのだが。
「ん?」
そこで我に返る。
「え?…もしかして…魔法を使った…?」
あの青色の鱗粉は水魔法を使った時に現れるものだ。ならば、それ以外は考えられない。
(でも、レッドレル国で生まれた人は皆一様に火の魔法しか使えない。歴史書でもそう書いてあった。だから、同盟を組んだんだ。水の魔法や木の魔法が使える国と。それなのに、僕はさらっと使えたぞ?)
「お父様とお母様のどちらかがブルーアワ国の人だったのか?それとも両方…?」
悶々と考えてみるも、分からない。
「お父様を問い詰めるか?いや、それよりも火の魔法が使えるかどうかの実験を…」
ドクンと胸が早く打つ。
(凄い胸がドキドキする…!何だこれ?太星ではこんなのは感じた事が無い…もしやルルシアの好奇心か!?)
「楽しい…!」
前世は良い意味でも悪い意味でも色々な事がすんなり出来たので、この様な好奇心または探究心を味わった事が無かった。
「お嬢様〜!朝ですよ〜!って、起きてる!?あの朝に弱いお嬢様が!!?」
ド失礼な事を言いながら入って来たのはイリア。
「うっうっ、お嬢様の成長にこのイーリア、感動しております。うっ、うぇ〜〜ん」
その場に崩れ落ち、ワンワンと泣き出してしまった。
「え?え??ほ、ほら、泣かないで…?」
走って近寄り、背中を優しく撫でる。
✼
「ズビッ、おみ゙ぐるじぃどころをみ、み゙ぜてっ、じまい…ヒック…!も、も゙うじわげあ゙りまぜん…」
「全然構わないから。謝らないで大丈夫だよ」
舌足らずな口調で謝られてしまうとこちらが悪い事をした様な気分になってしまうので止めて欲しい…。
「ヒック…!ぢ、朝食のじゅっ、びが…できておりまず…」
「朝食の準備が出来たから呼びに来てくれたんだね。ありがとう」
「お嬢様…!」
感極まった瞳で見つめてくる。
「さぁ、行きましょう!今日はシェフが腕によりをかけて作ったシチューとフランスパンだそうですよ!」
サッと涙を袖で拭ったと思ったら、スクリと立ち上がって、元気に喋り出した。
「おっと」
グイッと腕を引っ張られたのでそのまま付いて行く。
僕はイリアが侍女っぽく無いと考える。言動が幼いし、主人を引っ張って食堂に連れて行くし。まぁ、気にならないから良いのだが。
(取り敢えず、朝食を食べるか)
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