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女子のモブAに転生しました!〜僕は成人男性だけど百合が見たい〜  作者: 凜架 りすみ
第2章 ホワイトナチ学園―入学編

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10 男子生徒=オレンジ髪です

「アストリア殿下ぁ!わたし、この男性()に襲われてますー!」

 男性『達』つまりは、僕も含まれていると言う事だね。

助けようとしただけの僕も、ね?

「オレンジ髪の男子生徒君。何があったのか、僕に教えてくれないかな?」

 腹が立ったから、八つ当たりって訳では無いよ。そんな事を僕がやる筈無いじゃないか。そう思うだろ?

「ひっ…!」

 僕の笑顔の凄みは効き目抜群だ。

「話せ。早くしろ」

「は、はい!えぇっと…コイツが、()()の目の前で…」

 モゴモゴと何かを言っている。

「アストリア殿下ぁ。この人、わたしが目の前を通ったってだけで、殴りかかろうとするんです!」

 アストリア殿下と呼ばれた王子様っぽい人はその言葉をスルーして、体育館に入ってしまった。

多分、上級生だろう。新入生はもう少し後に入場するから(だが、ヘレナは後を追った。教師に怒られるだろうね)。

「女子生徒の言っている事は本当なのかな?」

 僕の言葉にブンブンと首を振る男子生徒。

「コイツが、体育館裏でスズメをイジメてたから…それで、怒って追いかけたらこんな事に…」

「………え?」


(あんな事を言ってたのに?それだけ?でも、嘘をついている感じには見えないし…)


 この間、驚異の0.03秒。

「ごめん、僕が悪かったね」

 殺気を引っ込めて、素直に頭を下げる。

「人の見た目で判断してしまって…。しっかりと君の意見も聞くべきだったよ…」

 まぁ、言動が荒くて勘違いしたのだから、僕が100パーセント悪いとは思わないね。

「グスッ…」


(鼻をすすった音…?)


 ゆっくりと顔を上げると、号泣した男子生徒と目が合った。

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