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女子のモブAに転生しました!〜僕は成人男性だけど百合が見たい〜  作者: 凜架 りすみ
第2章 ホワイトナチ学園―入学編

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5 『宰相』は森林を拳1つで更地に出来る

「あ、女子として入学出来ない理由を聞いても良いですか?」

「アナタが『六芒星』ってすこ〜しの人の間では知られているからよ。と言っても、昔の事だし、『六芒星は何処かの養子の女性だった気がする…』くらいだろうけどぉ…」

 申し訳なさそうに眉を下げる。


(なるほど、だから『女性』として行ってはいけないのか。

しかも、この世界は男尊女卑…と、言うよりかは『女性=か弱い』みたいなのが根付いているから、『何も言えないだろうからイジメてやろう』とか考える輩も居るだろうし…)


 何か細工してんのかって勘繰るくらい強い『宰相』に武術を教えてもらってるから、お坊ちゃんくらいならデコピン一発で倒せる。

何でそんな事してんだって?

前に言った通り、僕は『森に迷っちゃった…!』のイベントの手助けをする為に決まってるよ!

まぁ、『女子のモブA』から『男子のモブA』に変わっちゃいそうだけど。

「ルルシアちゃん?」

 聞いてるのかと心配された。

「あ、あぁ、聞いてますよ。『六芒星』の件は本当に申し訳ないです」

 頭を下げる。

「いいえ、隠し通せなかったアタシ達…大人の責任でもあるから謝らなくて大丈夫よ♡」

 手でハートを作り、胸の前に当てた。


(優しいなぁ…ジェイコブさん…)


 ジーンとしていたが、パンと手を叩く音で現実に意識を向けた。

「伝えたかった事は以上よぉ。明日から寮で生活する事になるのよぉ」

「ん?明日から!?」

 目が飛び出る所だった。それくらい驚いたよ。

早くても1週間後くらいかなぁなんて思っていたからね。まさか、明日だなんて…。


(良い情報だったなぁなんて考えてる場合じゃなかった!()()どうしよう…)


 六芒星が隠れている蒼い瞳で、伸びに伸びまくっている赤髪を見る。

「さて、イリアちゃん。出番よぉ!」

「はい。ルルシア様、悪く思わないで下さいね?」 

 壁の花となっていたイリアは僕にジリジリと近寄って来た。

一方、ジェイコブさんはシャキーンと言う効果音が付きそうな鋭い鋏を何処からか取り出していた。

2人の気迫に押されて、後ろに半歩下がる。

「とびっきりカッコ可愛くしてあげる♡」

ブックマークをしてくれている方に感謝です!

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