5 分かった事と美味しい夕食
「ふむ。こんなものかな」
ズラッと並んだノートの数々。
ルルシアは一度本を見てノートに書くだけで覚えると言う大大大天才だった。
なので、面白くなりドンドン書いた。
「いやぁ、特に歴史が面白かったな。『魔法は神の祝福と言われる。100年に一度だけ奇跡の乙女もとい聖女が現れ魔物を浄化する』確か、『王乙』(3人の王子と奇跡の乙女の略)のプロローグに出てきたんだっけ?」
「お嬢様〜。夕食が…え?」
自室に入って来たイリアがノートの山を見て有り得ないと言う様な顔をする。
(ごめんね。引き出しに入ってたノートが沢山有り余っていたから、書きまくちゃった!てへ☆)
何て事は言えず。
「あ、あぁ、夕食だよね。直ぐに行くよ」
シュババッとノートを隠し、何事も無かった様に歩き出す。
「は、はい」
扉を開けてくれた。
そこには白いツルッとした壁と床。床の真ん中には赤い絨毯が敷かれていた。
「す、凄っ…」
「え?」
「何でも無いよ」
ニコリと笑う。
(いつもこの道を通ってるくせにと言わんばかりの顔をされてしまった…!)
何とか誤魔化し、だだっ広い食堂に着いた。
ど真ん中に置いてある、金で縁取られた白く長〜〜〜〜い机には淡い水色のレースのテーブルクロス。机も豪華だ。
「こ、これ汚したら、不味いんじゃ…?」
明らかに高そう。万はしそうである。
この呟きは誰にも聞こえなかった様で気にせず執事やメイド達が食事を持って来た。
「ご、豪華…」
主菜も副菜も全てが豪華。しかも、主食が日本人が作った乙女ゲーと言うのがあり…
「米だ〜!」
ストンと座り、手を合わせる。
「いっただっきま〜す!」
礼儀作法も気にせず、ガツガツと食べる。
侍従達は何も言わない。ならば気にしなくて良いと言う事だ。
(頭使ったからめっっちゃお腹空いてたんだよね!)
「おかわり!」
この間たった数分。完食。
「はい」
サッとおかわりが置かれる。
それを又もや数分で平らげる。
「おかわり!」
「は、はい」
「おかわり!」
「え?は、はい!」
「おかわりぃ!」
「えぇ??まだ食べるんですか!?」
こんな様子だった。
私は料理なら茶碗蒸しが好き。流動食が好みなんです。こうツルッと飲める感覚がたまらない。
カシューナッツはまた別物です。ナッツ類だと1番好きって言う枠なんで。
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